「元極妻」芳子姐さんのつぶやき74

ヤクザの「代紋入り」が意外な人気! 元極妻が教える、伊勢の「赤福」以外にもあった暴力団グッズ

2020/03/01 16:00
待田芳子(作家)
photo by Alex Chen  from Flickr

今は亡き某指定組織の三次団体幹部の妻だった、待田芳子姐さんが語る極妻の暮らし、ヤクザの実態――。

「赤福」の会長辞任のきっかけ

 1月19日、三重県伊勢市の老舗和菓子メーカー「赤福」の会長さんの辞任が発表されましたね。報道などによると、元会長さんは関連会社の酒造会社が製造する焼酎のボトルに「暴力団」の代紋を入れて販売し、11年半の間に総額1,500万円を売り上げていたそうです。この代紋ボトル、前から内部的には問題だったようですが、会長さんのやることですから周囲は文句を言えなかったのかなと拝察いたします。

 今回発覚したのは、恐喝事件があったからです。「暴力団名」が入った空きボトルを古道具屋さんで買った68歳(!)のアルバイト男性が、昨年12月に赤福本社に出向き、「これが世に出たらどうなる?」「50万円で買ってくれ」と言ったのだそうです。少し前なら通用した手口かもしれませんが、当然通報されて逮捕されました。

 もともと会長さんは2007年に消費期限の偽装問題の責任を取って、いったん会長職を辞任していますが、17年にちゃっかり復権した「前科」があるそうです。だから、もはや会社的にはかばう気もなかったのでしょう。もう公にして会長を退いてもらってよかったのかもしれません。

 この68歳アルバイトさんの裁判は、2月25日に三重県の津地裁で開かれています。被告人は起訴事実を認めていて、検察側は懲役1年6月を求刑して結審したと報道されていました。判決は3月9日に出るそうです。1年半(仮釈放もあるかもしれませんね)の懲役中に古希を迎えて、出所後はどうなさるのでしょうね。