「完璧な会見」のウラに何が?

中居正広、ジャニーズ退所は「なぜ今なのか?」――ビジネス評論家が「会社を離れていく3大理由」から分析

2020/02/23 14:30
サイゾーウーマン編集部(@cyzowoman
中居正広、ジャニーズ退所に「三つの理由」あり? ビジネス評論家が「なぜ今なのか」の疑問に答えるの画像1
「会社員」としての判断も必要だもんね

中居正広がジャニーズ事務所を退所した理由について、ビジネス評論家の山田修氏が分析する。

 SMAPの元メンバー中居正広が、ジャニーズ事務所を3月末で退所すると発表した。SMAPが解散したのは2016年12月末のこと。中居は木村拓哉と共にジャニーズ事務所残留の道を選び、これまで活動している。解散から3年が過ぎてからの退所。「なぜ今?」という疑問に対して、「ビジネスパーソンが会社(組織)を離れていく3大理由」を当てはめると、見えてくるものがある。中でも、やはりジャニー喜多川氏の逝去が最終的な決断となったのだろう。

「ジャニーズ事務所の中居」として可能性への疑問

 「ビジネスパーソンが会社(組織)を離れていく3大理由」というのがある。「人間関係」「やりがいと自己実現」、そして「報酬と待遇」である。

 最初の「人間関係」であるが、これには2つの側面がある。まず、「どうしても我慢できないヤツがいる」という負の人間関係。これが発生してしまうと、ほかの「2つの理由」の状況がどうであれ、その組織を飛び出してしまおうというように心が動く。別の側面は「あの人がいるから頑張る、死んでもいい」というほどの密接な人間関係だ。しかし、これは逆にそれほどの存在を喪失してしまうと、「それならもうここにいなくてもいい」といった思考が働く。中居にとって、ジャニー喜多川氏の逝去がまさにこれに当たると、筆者は考える。

 また、ジャニーズ事務所内での「やりがいと自己実現」という点ではどうだったか。中居はもう十分成功しているタレントである。しかし、やりがいや自己実現というのは「今の状態からさらにどう進むか」で満足感が得られる。


 ジャニーズ事務所では、ジャニー喜多川氏の死後、滝沢秀明氏が取締役副社長に新任した。メイン・ビジネスである公演のプロデュースには、ジャニーズは一線で活躍中のタレントに、この分野の人材が豊富だ。滝沢氏のほかにも、昨年の夏からKinKi Kids・堂本光一氏、嵐・松本潤氏、山下智久氏らが後輩のコンサートや楽曲のプロデュースを行っている。中居はと言うと、SMAPデビュー当初からコンサートの構成・演出を任されていたが、08年の全国ツアーから、香取にその役割が代わってしまった。

 周知の通り、MCとしてバラエティを主戦場とする中居が、ジャニーズ事務所の中で例えば「バラエティ担当プロデューサー」という幹部職が用意されることがあるのか? あるいはそれに就いたとしても、この組織の中では傍流的なポジションにならないか? そのように中居は考え、「この事務所にいても、自分のさらなる未来はあまりない」と思ったかもしれないと、私は推測している。

間違いだらけのビジネス戦略 / 山田 修 著