サイゾーウーマン芸能韓流『パラサイト』半地下のにおいと屈辱 芸能 [連載]崔盛旭の『映画で学ぶ、韓国近現代史』 韓国映画『パラサイト 半地下の家族』のキーワード「におい」――半地下居住経験者が明かす“屈辱感”の源 2020/01/17 19:00 崔盛旭 崔盛旭の『映画で学ぶ、韓国近現代史』 鑑賞者の耳に残るあの歌 (C)2019 CJ ENM CORPORATION, BARUNSON E&A ALL RIGHTS RESERVED 最後に、ささやかなウンチクをひとつ。ギテクの娘ギジョンが、不思議なリズムの歌に乗せて、偽りの身分を自分で確認するように復唱する場面があるのだが、それは韓国人なら誰もが知っている 「독도는 우리땅(独島<竹島>は我が領土)」という歌だ。日本人には少し複雑な気持ちを起こさせてしまうだろうか。だが、この替え歌を使ったことに、政治的な意図はまったく感じられない。ポップで親しみやすい、替え歌にまでなってしまうほど韓国人になじんでいる歌なので使ったのだろう。 崔盛旭(チェ・ソンウク) 1969年韓国生まれ。映画研究者。明治学院大学大学院で芸術学(映画専攻)博士号取得。著書に『今井正 戦時と戦後のあいだ』(クレイン)、共著に『韓国映画で学ぶ韓国社会と歴史』(キネマ旬報社)、『日本映画は生きている 第4巻 スクリーンのなかの他者』(岩波書店)など。韓国映画の魅力を、文化や社会的背景を交えながら伝える仕事に取り組んでいる。 『パラサイト 半地下の家族』 出演: ソン・ガンホ、イ・ソンギュン、チョ・ヨジョン、チェ・ウシク、パク・ソダム、イ・ジョンウン、チャン・ヘジン 監督ポン・ジュノ(『殺人の追憶』『グエムル -漢江の怪物-』) 撮影:ホン・ギョンピョ 音楽:チョン・ジェイル 提供:バップ、ビターズ・エンド、テレビ東京、巖本金属、クオラス、朝日新聞社、Filmarks /配給:ビターズ・エンド (C)2019 CJ ENM CORPORATION, BARUNSON E&A ALL RIGHTS RESERVED /2019 年/韓国/132 分/PG-12/2.35:1/英題:PARASITE/原題:GISAENGCHUNG/ www.parasite-mv.jp 前のページ12345 最終更新:2020/01/17 19:00 セブンネット 母なる証明(Blu?ray Disc) 『母なる証明』も『スノーピアサー』も全作品見直したくなる 関連記事 パルムドール受賞『パラサイト』を見る前に! ポン・ジュノ監督、反権力志向の現れた韓国映画『グエムル』を解説韓国映画『金子文子と朴烈』、“反日作品”が日本でロングランヒットとなった魅力とは?韓国映画『弁護人』、公開から6年後の今話題になる背景――「検察」という韓国社会の“怒り”の対象韓国映画『共犯者たち』の皮肉すぎる“その後”……主要メディアが政権に忖度したことで起こる「現実」とはなにか不況の韓国映画業界、トレンドは「低予算」「新人監督」「日韓合作」!? 次の記事 メーガン妃、ヘンリー王子の友人関係にも干渉か >