【本当はヤバイクレンジング・洗顔料】

2000円以下! 人気のプチプラクレンジング&洗顔料15アイテムを番付け【成分解析・使用感を徹底調査】

2019/09/25 21:00
サイゾーウーマン編集部(@cyzowoman

 「洗うだけでスキンケア」「角栓まで落とす」「潤いを与える」などなど、洗顔料やクレンジングに躍るキャッチコピーは良いことばかり。でも、本当にそんな良いことだらけ? そこで、今回はドラッグストアやコンビニで買える、アンダー¥2,000のプチプラ商品の中から、売れ筋&定番アイテム10品をチョイスして、成分面・使用感の両面から徹底検証! プロが忖度ナシにぶった斬ります!
(※このページの掲載内容は、2017年の初出掲載当時の情報です)

<検証者プロフィール>

■かずのすけ

横浜国立大学大学院卒。環境学修士・教育学学士。現在は研究活動と併行し、化粧品の企画開発、セミナー講師、執筆業などを行う。著書に『化学者が美肌コスメを選んだら』(三五館)『間違いだらけの化粧品選び 自分史上最高の美肌づくり』(リンダパブリッシャーズ)。ブログ「かずのすけの化粧品評論と美容化学についてのぼやき

■安藤美和子

化粧品開発の経験とネットワークを活かし、医師、エステティシャン、スポーツトレーナー、美容部員、美容師、など美と健康の専門家を組織化。「アンチエイジングの神様」サイトを立ち上げ、編集ディレクターを務める。サプリメントアドバイザー、化粧品検定一級の有資格者で、雑誌やWEBメディアへの寄稿も行う。

【プチプラクレンジング・メイク落とし:1】黒龍堂 ハイピッチ ディープクレンジングオイルW(オイルタイプ)

黒龍堂 ハイピッチ ディープクレンジングオイルW

★総合評価★角栓が取れるは言い過ぎ/保湿力弱い/特に優秀なところはない【C-】


<成分解析評価>

 特筆すべきは「ミネラルオイル」。強力な油性基剤で脱脂作用が強いです。低価格クレンジングの主成分は基本的にこれですが、一般に「オイルクレンジングは乾燥する」といわれている、大本の原因がこの成分になります。安い原料のため、市販商品はどれもこれもこの成分が主成分です。そのほかに配合されている、ラウリン酸PEG-12、オレイン酸ポリグリセリル2、デシルグルコシドはすべて乳化用界面活性剤です。界面活性剤や油剤自体に刺激性などはないのですが、脱脂力が高すぎることから乾燥肌や敏感肌には不向きのクレンジングです。素早くメイク落としをするのがポイント。

 ただ、ミネラルオイル100%ではなくて、合成エステル(パルミチン酸エチルヘキシル)を添加しているので、ミネラルオイルオンリー処方よりはややマシ。とはいえ、主成分にミネラルオイルを選んでいる時点で「やさしさを考えている」とは、あまり思えません。商品名に「ハイピッチ」とあるので、それなりにパワフルなクレンジングという想定のもと作られているのかもしれませんね。

<使用感レビュー>
・汚れ落ち:★★★☆☆
マスカラの繊維もラメもキレイに落ちました。ただ、ウォータープルーフアイライナーだけはやや落ちにくいのが難点です。目元にはたっぷり使った方が良いでしょう。

※安藤実和子監修の元、アンチエイジング神様チームで試験しました。

【プチプラクレンジング・メイク落とし:2】マンダム Bifesta うる落ち水クレンジングローション ブライトアップ(リキッドタイプ)

マンダム Bifesta うる落ち水クレンジングローション ブライトアップ

★総合評価★主成分は目&皮膚刺激アリ/トーンアップは感じない【C】

<成分解析評価>

 「DPG(ジプロピレングリコール)」を主成分に、非イオン系界面活性剤を多種配合した典型的リキッドクレンジングになります。DPGは目にしみる成分なので、アイメイクを落とす際には目に入らないように注意しましょう。敏感肌の刺激になる成分でもあります。


 「PEG~」のような長い名前の成分も、非イオン系界面活性剤でメイク落とし成分です。この成分自体に皮膚刺激はありませんが、リキッドベースでは界面活性剤の力のみでメイクを落とすので、洗浄力がどうしても落ちる&メイク落としに時間がかかるのが欠点です。オイル系に比べると肌への摩擦も増えてしまいます。

 薄いメイクなどの場合にはW洗顔不要で、手軽にメイク落としができるのはメリットです。主成分が目&皮膚刺激の成分である点が大きな減点ポイントになります。

<使用感レビュー>
・汚れ落ち★★☆☆☆
コットンにたっぷり含ませてふき取ると、メイクが浮くように落ちました。ただし、口紅とアイライナーは残ってしまったので数回に分けて落とす必要があります(ゴシゴシ落とすのは過剰な刺激になるので絶対にNGです)。

※安藤実和子監修の元、アンチエイジング神様チームで試験しました。

【プチプラクレンジング・メイク落とし:3】肌ラボ 極潤 オイルクレンジング(オイルタイプ)

肌ラボ 極潤 オイルクレンジング

★総合評価★ヒアルロン酸配合は効果ナシ/メイクが落ちない【成分:B-】【使用感:D】

<成分解析評価>

 「パルミチン酸エチルヘキシル」「トリエチルヘキサノイン」は、合成エステルオイルと呼ばれるもの。これは、通常の市販クレンジングの主成分である「ミネラルオイル」と比べると、脱脂力が比較的穏やかな成分です。

界面活性剤は、非常に低刺激の非イオン系界面活性剤を2種採用しています。市販商品としては高品質のクレンジングオイルですが、乾燥肌にとっては脱脂性がやや高めになってしまう場合もあるので、手早いクレンジングが推奨されます。

メイク落とし力はミネラルオイル系より穏やかですが、たいていのメイクはしっかり落とせます。ちなみにオイルが主体であることから、水性のヒアルロン酸等の保湿剤はほとんど効果を持たないと考えられます。

<使用感レビュー>
・汚れ落ち★☆☆☆☆
一般にオイルタイプは、その他クレンジングタイプよりメイクが落ちやすいにもかかわらず、ウォータープルーフアイライナーと口紅は落ちませんでした。アイシャドウのラメも少し落ちにくい印象です。

※安藤実和子監修の元、アンチエイジング神様チームで試験しました。

【プチプラクレンジング・メイク落とし:4】コーセー ソフティモ スピーディクレンジングオイル(オイルタイプ)

 

コーセー ソフティモ スピーディクレンジングオイル

★総合評価★メイク落としは強力でも、美容オイル配合の保湿作用はナシ【成分:D】【使用感:C】

<成分解析評価>

 ミネラルオイル系クレンジングは、強力なメイク落とし力を持つ半面、肌の油分も奪いやすいため乾燥を招きやすいです。こちらのクレンジングは、ミネラルオイル系クレンジングの基本形、ミネラルオイル+非イオン系乳化剤に忠実に作られています。オリーブ油やごま油など保湿効果のオイル(油脂)も一応配合されていますが、あくまで微量添加で保湿作用はほぼ期待できないと予想できます。脱脂力が非常に高いので、素早くメイク落としをするのが使用する際のポイントになります。

 乾燥肌や敏感肌には不向きのクレンジングといえます。ナチュラルメイクの方にとっても洗浄力が強力過ぎるでしょう。

<使用感レビュー>
・汚れ落ち★★★★☆
メイクがすっきり落ちました。ただし、ウォータプルーフアイライナーはやや落ちにくいので、目元に使用する時はメイクを浮かせる気持ちでゆっくりなじませると良いでしょう。

※安藤実和子監修の元、アンチエイジング神様チームで試験しました。

 

【プチプラクレンジング・メイク落とし:5】無印良品 オーガニック洗顔ジェル(ジェルタイプ)

無印良品 オーガニック洗顔ジェル

★総合評価★植物エキスに美容効果ナシ/泡立ち悪い/肌刺激が心配【成分:C+】【使用感:C】

<成分解析評価>

 カリ石けん素地(液体石けん)が主成分の洗顔ジェルです。石けんなので、アルカリ性で比較的高脱脂になりますが、両性イオン系界面活性剤やアミノ酸系界面活性剤を添加して、刺激緩和型の処方になっています。通常の固形石けん(石けん素地)よりも、カリ石けんの方が肌への刺激は優しいといわれているため、石けん系洗顔料として比較的優しいものです。

 ちなみに、沢山の植物エキスなどを配合していますので、オーガニックなイメージが付いていると思います。ただし、あくまで洗顔剤ですのでエキスは肌に残らず、特に美容効果的な意味はありません。ポリクオタニウム51が「リピジュア」という保湿成分で、しっとり洗い上がる場合はこの成分の効能です。石けん系としては中々優秀ですが、アルカリというだけで敏感肌やアトピーには負担になるのでその点注意が必要です。

<使用感レビュー>
・ 汚れ落ち:★★☆☆☆
肌表面の汚れは落としてくれました。しかし、皮脂を落とす力が弱く、ヌルッとした感覚が残りました。

・ 保湿力:★★★★︎☆
普通肌で試したところ、肌はしっとりしました。触るともちもちしているのを実感できます。

※安藤実和子監修の元、アンチエイジング神様チームで試験しました。

 

【プチプラクレンジング・メイク落とし:6】花王 ビオレ メイク落としシリーズ(オイルタイプほか)

左から1)花王 ビオレ メイク落とし パーフェクトオイル 2)花王 ビオレ うるおいクレンジングリキッド 3)花王 ビオレ メイクも落とせる洗顔料 つるすべ美肌

 

 ★総合評価★「リキッド」は成分良質/「洗顔料」はメイクが落ちない【成分:オイル D、リキッド B-、洗顔料 C】【使用感:オイル A、リキッド A、洗顔料 D】

<成分解析評価>

1 オイル)ミネラルオイル+非イオン系乳化剤に「イソドデカン」というさらに強力なメイク溶剤を配合。ウォータープルーフマスカラなど強力なメイクも落とすパワーが期待できます。ただし、乾燥しやすいので短時間のクレンジングを推奨。

2 リキッド)これまでのクレンジングリキッド(過去掲載済のソフティモ、肌ラボ、ハイピッチ、ビフェスタ)の中では、一番良質の成分です。低刺激のグリセリン・BGをベースにして、非イオン系界面活性剤を数種類配合。ミネラルオイルを若干配合することでメイク落ちを補助している構成。オイル系と比べるとメイク落とし力は弱い半面、肌への負担は少なくなります。ただし、洗浄力が弱いので長時間こすってしまうと、それが肌の負担になるので気をつけましょう。

3 洗顔料)主成分は酸性石けん+通常の石けんなので、実質的にはただの洗顔料です(ソルビトールは保湿剤の一種)。メイク落としについては、通常の石けんは元々洗浄力がとても高いため、普通に洗っても大抵のメイクは落とせてしまうものです。これと言って特別なメイク落とし機能の工夫は見られない構成です。

<使用感レビュー>
・汚れ落ち
1)オイル:★★★★★
2)リキッド:★★★★★
3)洗顔料:★☆☆☆☆

 オイルとリキッドはどんなメイクもキレイに、そして素早く落とせました。一方、洗顔タイプではアイライナーと口紅は比較的ハッキリ残りました。また、ファンデーションやアイシャドウのラメも落ちにくい印象です。

※安藤実和子監修の元、アンチエイジング神様チームで試験しました。

・保湿力
1)パーフェクトオイル:★★★★☆
2)うるおいクレンジングリキッド:★★★★★
3)メイクも落とせる洗顔料 つるすべ美肌:★★★★☆

【プチプラクレンジング・メイク落とし:7】DHC 薬用ディープクレンジングオイル(オイルタイプ)

DHC 薬用ディープクレンジングオイル

 ★総合評価★高クレンジング力/化粧品業界ではあり得ない「成分非表示」【成分:評価不可能】【使用感:B+】

<成分解析評価>

 本商品には全成分が掲載されていません。これはなぜかというと、「医薬部外品」の商品は「化粧品」に設けられている「全成分表示」の義務がありません。つまり成分を隠したい場合は、化粧品ではなく医薬部外品として登録すれば、ほとんどの成分を隠して販売することも可能なのです。しかし、一般的な化粧品メーカーは消費者の安全性確保のために、医薬部外品でも「有効成分」と「その他の成分」を記載しています。このルールは日本化粧品工業連合会の推奨ルールであり、ほぼ全ての化粧品企業がこれに従っている現状があります。逆に、これを記載しない企業は、つまり消費者の安全よりも自社商品の成分を隠すことを優先して考えていると評価されても、おかしくはないと思います。

<使用感レビュー>
・汚れ落ち★★★★★
ウォータープルーフのアイライナーもしっかり落ち、クレンジング力が高いことがわかりました。重ねづけマスカラもラメ入りアイシャドウもキレイに落ちたので、濃いメイクの人でも十分に使えるクレンジングです。

 

【プチプラクレンジング・メイク落とし:8】KOSE ソフティモ Wヒアルロン酸配合メイク落としシート(シートタイプ)

KOSE ソフティモ Wヒアルロン酸配合メイク落としシート

 ★総合評価★美容液配合でも保湿力×/エタノールで肌刺激が増大【成分:D】【使用感:D】

<成分解析評価>

 ビフェスタうる落ちクレンジングリキッドのような、リキッドクレンジングを染み込ませたシートタイプのクレンジングです。DPG・BG・エタノール等の溶剤にクレンジング用の非イオン界面活性剤(イソステアリン酸PEG-8グリセリル)を配合しています。

 界面活性剤には刺激要素はありませんが、シートの場合、拭き取った後の水分を乾燥させる必要があるため、乾燥を促進する「エタノール」が基本的に高配合になっています。エタノールは敏感肌の刺激になる成分なので、これによって刺激が強くなる&拭き取りの際に摩擦も大きく加えることから、肌への負担は大きくなりがちです。極力、普段使いは控えるべき商品です。

<使用感レビュー>
・汚れ落ち★★☆☆☆
 最初にシートを肌に密着させ、液を浸透させるようにふくとメイクが浮くように落ちました。ただし、最終的にはアイライナーと口紅が落ちきれずに残ってしまい、クレンジング効果はいまひとつです。

【プチプラ洗顔料:1】FT資生堂 専科 パーフェクトホイップn 

FT資生堂 専科 パーフェクトホイップn 

★解析結果★コスパと泡立ちは◎/肌刺激要因を配合

総合評価:C(かずのすけ氏)B(安藤氏)

<成分解析評価>

 「ステアリン酸、ミリスチン酸、水酸化K、ラウリン酸」は、まとめて「石けん」を意味しています。一般的なカリ石鹸を主体にしたペースト石けんで、基本的な洗浄作用などは石けんそのものです。

 弱アルカリ性で高めの脱脂力があり、刺激の要素になることから配合されないことの多い「ラウリン酸」がそのまま添加されていること、さらに低刺激化のための両性イオン界面活性剤等の配合もないため、敏感肌には刺激になる要素が見られます。

 PEG-8は粘度を上げる保湿剤で、泡立ちを向上させています。もちもちの弾力のある泡が出来上がります。ヒアルロン酸等保湿成分も多く見られますが、石けんそのものの洗浄作用の方が上回るため、しっとり感よりはさっぱりした使用感になると予想できます。

<使用感レビュー>
・汚れ落ち:★★★★︎☆
洗浄力は強めで、皮脂のベタつきをスッと落としてくれました。しかし、毛穴に詰まった汚れまでは取れませんでした。

・ 保湿力:★★★☆☆

【プチプラ洗顔料:2】花王 ビオレ スキンケア洗顔料 モイスチャーシリーズ

左から(1)花王 ビオレ スキンケア洗顔料 モイスチャー (2)リッチモイスチャー(3)マシュマロホイップ リッチモイスチャー

★解析結果★汚れ落ちとコスパは◎/成分構成には問題多い

総合評価:
モイスチャー C/リッチモイスチャー C-/マシュマロホイップ D (かずのすけ氏)
モイスチャー B/リッチモイスチャー B/マシュマロホイップ C (安藤氏)

<成分解析評価>

・スキンケア洗顔料 モイスチャー/リッチモイスチャー
 通常のカリ石けんに、花王専売特許の低刺激性洗浄成分「酸性石けん(ラウレス-6カルボン酸Na)」を配合。しかし、主成分は石けんなので基本的にはアルカリ性・高脱脂の洗顔料ということになります。高い洗浄力の、一般的なペースト状洗顔料です。

 リッチモイスチャータイプは主成分にソルビトールが配合され、さらにアクリル系ポリマーなどの増粘成分が多く配合されており、保湿成分の残存を図っている工夫が見られます。通常タイプより洗浄後のしっとり感が強調される使用感が予想されます。ただし、成分の残存は必ずしも良いことではなく、敏感肌やアトピーの体質にとってはかえって肌に刺激になる懸念もある点注意が必要です。

・マシュマロホイップリッチモイスチャー 
 非イオン系洗浄成分「デシルグルコシド」を主成分にした特殊な洗顔料です。デシルグルコシドは食器用洗剤の補助洗剤にも使われる強力な脱脂成分(クレンジング剤)です。クレンジング作用もあり粘膜には低刺激ですが、強力な油分の除去力(脱脂作用)を持つため短時間での洗顔がマスト。さらに炭酸Naや炭酸水素Naによってアルカリ性に傾いているため、添加されている石けんの活性が強まり敏感肌への刺激が懸念される構成です。泡で出てくる洗顔料で使い勝手は良いですが、構成に多々問題がうかがえます。

<使用感レビュー>
・汚れ落ち ︎︎
モイスチャー ★★★☆☆
リッチモイスチャー ★★★☆☆
マシュマロホイップ ★★★☆☆

3つとも汚れが取れたのを実感できます。中でもモイスチャーがスッキリ感がありました。

【プチプラ洗顔料:3】Kanebo suisai ビューティクリアパウダーウォッシュ

suisai ビューティクリアパウダーウォッシュ

★総合評価★肌のザラつきには手応えも、毛穴汚れまでは取れない【C】

<成分解析評価>

 「タルク(白色パウダー)」が主成分になっている珍しいパウダー洗顔です。主な洗浄成分は、弱酸性~中性固形洗剤の「ココイルイセチオン酸Na」で、その他スルホン酸系・アミノ酸系・石けん系なども複合的に配合しています。

 基本的な洗浄力は中の上ながら、タンパク質分解酵素「プロテアーゼ」が配合されているため、洗浄力が補強されている点に注意。毛穴汚れなどを強力に分解する力がある一方で、酵素系の使いすぎは肌のタンパク質も傷つけるため、肌にはかえって負担になる懸念があります。

 毛穴汚れが気になる際に、たまに使う程度の利用頻度を推奨します。

<使用感レビュー>
・汚れ落ち:★★★★︎☆
 肌がキュキュッとする程、皮脂汚れを落とすことができました。肌表面のザラつきも少し落ちたような気がします。

・保湿力:★★☆☆☆

【プチプラ洗顔料:4】AHAクレンジングリサーチ ウォッシュクレンジング

AHAクレンジングリサーチ ウォッシュクレンジング

★総合評価★AHA配合は、ほぼ無意味/普段使いするには強刺激【D】

<成分解析評価>

 「ミリスチン酸・ステアリン酸・水酸化K・ラウリン酸・グリセリン」でまとめて石けんを表しています。まず石けんの品質としては、皮膚刺激のある「ラウリン酸」を除去していないので、この点で減点。

 またピーリング作用のあるAHA(αヒドロキシ酸=リンゴ酸等)が配合されていますが、この成分は酸性でなければ効果はないため、アルカリ性の石けんが主成分となっている本製品での配合は、ほぼ無意味です。ただし実質的にはタンパク質分解酵素の「パパイン」が毛穴汚れ等を除去する効果を持っています。これで毛穴の角栓等のタンパク汚れへの洗浄力は格段にUPしますが、パパインの常用によってアレルギーのリスクがアップするという研究事例があり、目粘膜からパパイン酵素が侵入した場合にアレルギーを誘発する可能性が指摘されているので、注意が必要です。

 また、タンパク質分解酵素は毛穴の汚れだけでなく皮膚そのものも分解してしまうので、敏感肌には非常に負担が大きく、そういった方には特におすすめできない商品です。

<使用感レビュー>
・汚れ落ち:★★★★︎★
皮脂汚れがキレイさっぱり落とせます。さらに、古くなった角質も一緒に洗い流してくれて、肌がツルツルになりました。

・保湿力:☆☆☆☆☆
普通肌で試したところ、肌のつっぱりを強く感じました。皮膚を動かすと、シワが残るほどの乾燥具合でした。

【プチプラ洗顔料:5】ダヴ ビューティモイスチャー洗顔料/ダヴ ビューティモイスチャークリーミー泡洗顔料

左からダヴ ビューティモイスチャー洗顔料ビューティモイスチャークリーミー泡洗顔料

★総合評価★石けんで洗うよりマシレベル【成分:フォームB、泡タイプC】【使用感:いずれもD】

<成分解析評価>

 基本の洗浄成分は、「ココイルグリシンK」というアミノ酸系石けんになります。アミノ酸系石けんは、ほかのアミノ酸系洗浄成分と異なり、弱アルカリ性の洗剤で、使用感も石けんとよく似ています。石けんと比較すると、こちらの方がやや低刺激の洗剤になります。ただし両商品とも通常の石けん成分も多めに添加されているため、洗浄力などはかなり高めです。

 両者の違いとして、通常のダヴは保護作用の油性成分「ワセリン」を多く配合しているため、過度な脱脂を防ぐことができます。一方で、泡タイプは水を加えなくても泡が立てられるように最初から成分が薄まっているため、どうしても消費速度が早くなるのと、さらにワセリンなどの配合がなく、成分が簡素化されているにもかかわらず価格が高額であることから、比較すると通常のモイスチャー洗顔料の方が優れているという結論になります。ただし泡タイプは泡が最初から出るというメリットもあります。

<使用感レビュー>
・汚れ落ち
ビューティモイスチャー:★★☆☆☆
クリーミー泡洗顔:★★☆☆☆
どちらも肌表面の汚れは落としますが、皮脂の詰まりまでは落としきれませんでした。

・保湿力
ビューティモイスチャー:★★☆☆☆
クリーミー泡洗顔:★★☆☆☆
肌を保湿しているというより、洗顔料がぬるっとしている感覚です。また、しばらくすると肌がつっぱるので、保湿力は低く感じました。

※安藤実和子監修の元、「アンチエイジング神様」チームで試験しました。

【プチプラ洗顔料:6】常盤薬品 なめらか本舗 クレンジング洗顔

常盤薬品 なめらか本舗 クレンジング洗顔

★総合評価★メイクは落ちないし、もっちり肌は1分間のまやかし【C】

<成分解析評価>

 [グリセリン、ミリスチン酸、パルミチン酸、水酸化K、ステアリン酸]
 上記の表記で石けんを表していて、石けんの原料である「脂肪酸・グリセリン・アルカリ剤」に分けて記載してあります。肌の刺激になる「ラウリン酸」を除去した石けんなので、一般的な石けん系洗顔料より、やや低刺激になっています。

 ただし、あくまで石けんなので弱アルカリ性+高脱脂力はあまり変わりません。また、クレンジング用の「ステアリン酸グリセリル」も添加されているので、通常の石けんよりは、メイク落としも可能な設計になっています(その分、脱脂力も高い)。アルカリ性+高脱脂力なので、敏感肌や乾燥肌には、あまり向かない洗顔といえそうです。

<使用感レビュー>
・汚れ落ち:★★★★︎☆
さっぱりと爽快感のある洗い心地で、皮脂のベタつきも綺麗に洗い流してくれました。スキンケアとしては強めの洗浄力です。

・保湿力:★★☆☆☆

普通肌で試したところ、洗顔直後は肌がもっちりしたように感じましたが、1分程度たつと一気にパリッとしました。保湿力は弱めの印象です。

※安藤実和子監修の元、「アンチエイジング神様」チームで試験しました。

【プチプラ洗顔料:7】花王 キュレル 泡洗顔

花王 キュレル 泡洗顔

★総合評価★セラミド保湿というも保湿力低め、泡が水っぽくてスカスカ【B】

<成分解析評価>

抗炎症作用の有効成分「グリチルリチン酸2K」が配合されているため、こちらは医薬部外品の薬用洗顔料になっています。洗浄成分はアミノ酸系洗浄成分の「ラウロイルアスパラギン酸Na」が主体に配合されており、これは敏感肌向けの洗浄剤なので洗浄力はあまり高くありませんが、低刺激の設計です。

 敏感肌配慮の洗顔料としては、一般的なドラッグストア商品の中では、とても高水準の商品といえるでしょう。ただし、デメリットとして「泡タイプ」の洗顔料は元の洗剤濃度が薄いため減りが早く、コスパは△。また、アミノ酸系の低刺激洗浄成分のデメリットとしては、高い洗浄力や豊かな泡立ちが見込めないという点もあります。しっかりさっぱり洗いたい方には不向きと言えそうです。

<使用感レビュー>
・汚れ落ち:★★★☆☆
洗顔後は肌がワントーン明るくなりました。毛穴に詰まった汚れ落ちは△でしたが、皮脂のベタつきは綺麗に洗い流してくれてスッキリします。

※安藤実和子監修の元、アンチエイジング神様チームで試験しました。

最終更新:2019/09/25 21:00