サイゾーウーマンコラム知られざる女子刑務所ライフ元女囚が教える「シャブ屋」の1日 コラム 知られざる女子刑務所ライフ64 元女囚が教える「シャブ屋」の1日――シティホテル暮らしで、月に600万円稼ぐ者も 2019/05/05 16:00 中野瑠美 知られざる女子刑務所ライフ シティホテルで綱渡り生活 たいていのシャブ屋は、自宅のほかにワンルームマンションとかの「作業場」を借りていて、そこで袋詰めをします。ラブホで詰めることもあります。 足がつかないように3カ月くらいで部屋を変えて、クルマもレンタカーです。道具(注射器)などは強力マグネット付きのケースに入れて、クルマの下に付けたりします。これは私もやってました(笑)。こうやってお金をかけても十分ペイするのがシャブ屋ですね。クルマでお客さんのところを回って、稼ぐ人は月に600万円くらい売って、半分くらいがもうけになります。もちろん違法だから非課税です。 でも、お客さんを見つけるのは、あくまでも自分の努力です。お金持ちで口のカタイお客さんを見つけるのもシャブ屋の腕。私の場合は合法で仕入れた睡眠導入剤をつけてあげたりして、サービスのよさも人気やったと思います。そうこうしているうちに夜になり、高いお店で晩ごはんを食べて飲みに行って寝ます。その繰り返しですね。 ちなみに、私の場合はなぜか月曜日にガサ入れが多いので、それを避けるために週末は高いシティホテルで過ごしていました。捜査情報が入ると、1カ月くらい泊まって潜伏することもありました。「逮捕」と隣り合わせの綱渡り生活でも、毎日おもろかったです。 私ももうけたお金でマンションでも買っておけばよかったんですが、ホンマに「悪銭身につかず」ですね。服やバッグ、時計など、ブティックを開けるくらい高級ブランド品を買いあさりましたが、これは逮捕(パク)られた時の弁護士費用など、急に現金が必要になった時のためでもありました。今はまったく手元にありません。どこいったんかな? もう刑務所に行きたくないですし、あの頃に戻りたいとは思いませんが、最近はヤクザのシノギも覚醒剤とオレオレ詐欺しかなくなって、世知辛いなとは思います。そういえば少し前に「88歳で逮捕(パク)られたポン中」のニュースがありました。それだけ長生きできるなら、シャブはそんなにカラダに悪くないのとちゃうか……と、ちょっと思っちゃいますね。でも、ダメです絶対。 中野瑠美(なかの・るみ) 1972年大阪・堺市生まれ。特技は料理。趣味はジェットスキーとゴルフ。『ダウンタウンなう』(フジテレビ系)や『新・情報7daysニュースキャスター』(TBS系)などへの出演でも注目を集める。経営するラウンジ「祭(まつり)」 ※この連載が本になりました! 『女子刑務所ライフ!』(イースト・プレス)発売中です。 前のページ123 最終更新:2019/05/05 16:00 楽天 Yahoo セブンネット 女子刑務所ライフ! 12年おつとめした人の見解です 関連記事 刑務所のティッシュペーパー価格はシャバの5倍! 元女囚が教える「差し入れ屋」事情元女囚が考える「致死量100倍の覚醒剤」――あれはシャブをよく知らない人の使い方ピエール瀧さん、逮捕はクスリをやめるきっかけ! 元女囚が語る、コカインと覚せい剤の違い元女囚が教える覚醒剤の基礎知識――14歳からシャブ使用、大山倍達孫は脳が縮んでるかも?元女囚が考える有名人家族の薬物使用――戸川昌子さん長男は覚醒剤使用で懲役の前科も 次の記事 【61回】「心無い言葉」への対処法 >