サイゾーウーマンコラム知られざる女子刑務所ライフ元女囚が読むシャブ業界の年末事情 コラム 知られざる女子刑務所ライフ55 覚せい剤が取り締まり強化で「品薄」!? 元女囚が読む、シャブ業界の年末事情 2018/12/30 16:00 覚せい剤知られざる女子刑務所ライフ 覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける中野瑠美さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。 ■今年の年末は、覚醒剤がいつも以上に値上がり あっという間に、年末になってしまいましたね。皆様、今年はどんな年でしたか? 私は、おかげさまで本を出させていただいたり、テレビやラジオでコメントさせていただく機会が増えた上に、経営しているラウンジをリニューアルしたりと、とても充実した1年となりました。この年末には、ロンドンブーツ田村淳さんの番組にも呼んでいただきました。オンエア日が決まったら、ご案内させてくださいね。 でも、シャブを扱う業界は、やや不穏な感じです。年末年始やお盆は、覚醒剤の値段が上がることは以前も書かせていただきましたが、今年はいつも以上に値上がりしているようです。 そもそもこの時期の値上げは、実は関係者(密輸業者や密売人など)の「お正月やお盆はゆっくりしたい」とか、「何かと物入りだから」なんていう理由だけなんですよ。気持ちはわかりますが、値上げしてもロクなことはありません。まあシャブなんか使わなければいいだけなんですけどね。 ■警察vs麻薬取締官のバトルも でも、今年の暮れのシャブの値上げは、ちょっと違います。取り締まりが厳しくなって、関係者や関係組織がシャブを売れなくなってきているんです。 たとえば「覚醒剤 逮捕」でニュースを検索すると、えらい勢いでパクられ(逮捕され)てます。「覚醒剤2.4キロ所持疑い ブラジル人ら2人逮捕、愛知」(12月5日・日本経済新聞)、「日本に覚せい剤の密輸図った台湾人の男を逮捕」(同13日・中央社フォーカス台湾)、「覚醒剤4キロ密輸、体に貼り付け 関西空港署が逮捕」(同19日・毎日新聞)などなど、億単位の密輸が事前にめくれて(発覚して)いるんですね。 なんでこんなにパクられてるのか、よくわかりませんが、「日本の捜査は甘い」というのが国際的な認識だそうで、ナメられているのも原因のようです。覚醒剤の入った袋を太ももなどに巻き付けていた男は、「不自然な体形」が空港でバレバレやったそうですからね。こんなにあからさまに怪しい人はともかく、密売人の逮捕をめぐっては、警察とマトリ(厚生労働省麻薬取締部)の「手柄争い」も激化しているとのウワサもあります。 次のページ シャブとオレオレ詐欺だけが資金源 12次のページ Amazon 女子刑務所ライフ! 関連記事 ゴーン前会長は独居で「洗濯ばさみの組み立て」?——元女囚が考えるエリート外国人の収監吉澤ひとみの執行猶予付き判決は想定内——元女囚が考える「3つの芸能人裁判」「シャブ山シャブ子」に元女囚が物申す! ポン中にも「プライド」があります「大量獄死時代」がやってくる? 元女囚が考える、ムショの高齢化と医療問題ASKAさんの再起動を心から応援します! 元女囚が語る「シャブをやめられない理由」