サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー「ar」がひょっこりはんを猛プッシュ カルチャー [女性誌速攻レビュー]「ar」1月号 ひょっこりはんの髪形を猛プッシュ! 本気なのかギャグなのか戸惑う「ar」のオシャレ女子像 2018/12/30 17:30 女性誌レビュー 騙されるな、ひょっこりはんヘアに 今年ブレークしたお笑い芸人、ひょっこりはん。個性的な黒髪ストレートマッシュでおなじみですが、今回「ar」は、あの髪形が、オシャレ女子の真似したい髪形にランクインしていると言い出しました。信じません。ベーグル女の「余計なお肉をかき集めて形状記憶させれば、誰でもバストがふっくら!」と同じくらい信じられません。 しかし、「ar」は真剣に「時代は今、ひょっこりマッシュ」と題して特集しています。ひょっこりはんの正面、右サイド、左サイド、バックの写真が掲載され、このページを切り取って美容院に持っていけば、ひょっこりはんになれる仕様。さらに「どこで髪を切っているのか」「カラーは」「どれくらいの頻度で切っているのか」などといった疑問にも、ひょっこりはん本人が丁寧に答えてくれています。 もしかしてこれは、「ar」なりのギャグなのでしょうか。信じてうっかり切ってしまった読者による「ひょっこりはんヘア被害者の会」が結成されないことを祈るばかりです。 オンナを止めるな! 言われなくても止まらないッッ!! 「ar」では、イケメン美容師を紹介する企画が恒例ですが、今号ではその女性版が登場しました。12人の女性美容師がプロのモデル顔負けの決め顔を披露し、事細かなアンケート(好きなタイプ、印象に残っているデート、どこで色気を出すか、得意料理など)にも答えています。編集部もノリノリだった様子で、一人ひとりに付けられたキャッチフレーズが張り切っています。「カメラを止めるな! 言われなくても止まらないッッ!!「あれ? 天使? 君に出会えたこの世は天国」「おねえさんずラブしてもいいですか…?」「センスが美女になって舞い降りた!」……。大げさすぎてバカにしているように読めなくもない、ギリギリのところを攻める言葉選びにしびれます。 冷やかし半分に読んでいたのですが、アンケートをじっくり読んでみると、心境が変わりました。「こんなに女子っぽい外見なのに、調理器具は一切持ってないのね」「見た目はサブカルっぽいのに好きな映画はジブリとディズニーって逆にいい!」「しっかりしてそうなのに、デートに2時間遅刻しちゃったんだ~」など、美女美容師に親しみと萌えを感じ、オシャレ女子会に紛れ込んだ気分になれたのです。 スクールカースト上位の女子たちのキラキラ恋バナにものすごく興味がありつつも、会話に参加できず、聞き耳を立てていた高校時代の自分に教えてあげたい。「大丈夫。将来『ar』で疑似体験できるよ」と。 肉を寄せ集めても巨乳にはなれそうもないけど、ひょっこりはんヘアにしてもオシャレになれそうもないけど、でも「ar」を堂々と買えるオンナで良かった! 100パー女が楽しい人生!! 今月もしっかり洗脳されました。 (島本有紀子) 前のページ12 最終更新:2018/12/30 17:30 Amazon ar 2019年 01月号 1冊読むだけで脳内麻薬がダダ漏れになるわ! 関連記事 「どメス」「グジョつき」「あふれ出てる~」! 「ar」メイク企画がもたらす高揚感の正体武井咲、「ar」で子育て論語る! 育児中の女性をモヤらせる「エモい発言」が与える影響「ar」は“自分萌え”を捨てるのか? 「彼が喜ぶニヤケ服」「清楚メイク」推しへの違和感「ar」夏のSEXY特集が、「中身のない自己啓発書」にしか見えないワケおフェロ顔の次は「うさぎFACE」!? 自己陶酔ポエムが垂れ流される「ar」メイク術 次の記事 【13回】生理痛で欠勤すること >