インタビュー

「セックスレスだけど子どもが欲しい」は間違いなのか? 不妊治療専門病院の医師に聞く

2018/12/08 16:40
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 2017年、一般社団法人日本家族計画協会が発表した「男女の生活と意識に関する調査」において、約半数もの夫婦が「セックスレス」という結果が出たことは、世間を大いに驚かせた。夫婦間のセックスには、愛情の確認やコミュニケーション以外に、子作りを目的とするケースがある。ゆえに、少子化問題や人口減少問題と結び付け、“セックスしない日本の夫婦”を否定的に見る向きもあるが、その当事者もまた、子どもを授かりたいという思いを抱きながら、「セックスレスを克服できない」と悩んでいるケースも存在するのだ。

 事実、ネットの掲示板などには、「セックスレスだけど妊娠希望」で、「人工受精を考えている」という書き込みが少なくない数確認できる。しかしその半面、「セックスできない相手と子どもをもうけるのは不自然ではないか」「2人でセックスレスを解消するのが先」といった意見を目にすることもある。

 セックスレス夫婦の増加傾向に終わりが見えない現在、この「セックスレスだけど子どもが欲しい」という夫婦の悩みや葛藤は、さらに顕著になっていくのではないか。今回、体外受精・不妊治療の専門病院である「六本木レディースクリニック」院長・小山寿美江氏に取材を行い、「『セックスレスだけど子どもが欲しい』という考えは、間違っているのか?」と率直な疑問を投げかけてみた。

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