インタビュー

メルカリ、トラブル急増の舞台ウラを「詐欺被害緊急ホットライン」に聞く!

2018/08/02 20:30

運営側は「トラブルに手の打ちようがない」

 一方で、フリマアプリのシステムには、不完全な部分はないのだろうか。

 メルカリでは、購入者からの受取評価がない場合でも、「発送後8日経過後の13時以降」「購入者からの最後の取引メッセージから3日後 13時以降」という2点を満たした場合、出品者はメルカリに取り引きの強制終了を依頼することができるとされ、その後、メルカリから出品者にお金が振り込まれる。しかし、送られてきた商品が欠陥品や偽物だと気づいた際は、「受取評価をしない」ことが推奨され、その際は、出品者側に引き続きメッセージを送り続けて取り引きの強制終了を阻止し、同時に運営側に問い合わせをするなど、大きな労力を強いられることになる。被害額が少なければ、泣き寝入りする人もいるのではないだろうか。

 メルカリ同様に、個人同士でモノを売買できるサービス・ヤフオク!では、未着・未入金トラブルが発生した場合、Yahoo! JAPANサイドが審査のうえ、支払・落札金額を“お見舞い”する制度もあるが、メルカリにはそういったサービスは今のところない。

「メルカリが『トラブルによって失ったお金を負担します』ということにはならないでしょう。嘘をついて『商品が届きませんでした』などと言い出す人が出てきてしまう可能性もありますから。それにヤフオク!のお見舞い制度も簡単に審査が通るものではなく、『通らなかったのですが、どうすればいいでしょうか』と相談にいらっしゃる方もいます。正直、運営側としては、手の打ちようがないのでは。悪質なユーザーを退会処分にしたところで、詐欺業者だと、用意周到にまた新しいアカウントを作るなどするでしょうし、抜本的な解決には至りません」

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