「空気を読むを科学する研究所」代表取締役・清水建二さんインタビュー

木村拓哉の舌ペロ、浜崎あゆみのアヒル口――自撮りの“表情”から、タレントの深層心理を読む!!

2018/03/13 11:30

石田ゆり子の無表情は「油断」を演出

 笑顔の自撮りにときおり混ざる“無表情”が、オトナの女の色気を感じさせるとして注目されている石田。リラックスしたように見える彼女の顔も美しいが、「油断した表情は、気の抜けたブサイクな顔になりやすいので、綺麗に撮るのは意外に難しい」と清水さんは語る。石田が綺麗に自撮りできているのは、元がいいことも然ることながら、「綺麗に見える“油断した表情”を知っているからだと思います」と言う。

 本当に油断していると、口が開いてぽかんとした表情になりやすいが、石田はそっと唇を閉じている。さらに、左の眉頭が少し引き上げられているようにも見えることから、木村同様、表情のコントロールで左右非対称の動きが生じている可能性を指摘。「眉頭はメイクやライトの加減でそう見えるだけかもしれない」と前置きしながらも、「本当に油断していると、目自体も力なくとろんとしますが、石田さんの目元は少し力が入っているように見えます。“口を閉じる”、“目元の緊張”から、綺麗な油断した表情を演出していることが読み取れます」と、清水さんは分析する。

 ただ、通常、表情を作ると顔に力が入ってリラックスしているように見えないが、石田は綺麗な表情を作りながらも自然体を体現している。「これはすごいこと。この表情をどのくらい意図的に行っているかはわかりませんが、長年の女優経験から綺麗な自分の見せ方を体得し、いついかなるときでも、無意識に表現できるのかもしれません」。


 表情豊かな中で見せる油断した表情はギャップとなり、変化がより効果的に映るため、このようなプライベート感のある表情が女優の顔とのギャップを生んで、石田の魅力をさらに増す要因になっていると考えられるそうだ。

 なお、一般人が石田を真似て油断した表情を作るのは、「笑顔を真似るよりは簡単」なのだそう。ただ、表情で誤魔化せない分、綺麗に見えるかどうかで造形の美しさが試されるようだ。自信のある方は、ぜひトライしてみてもらいたい。
(千葉こころ)

清水建二(しみず・けんじ)
「空気を読むを科学する研究所」代表取締役。1982年、東京生まれ。防衛省講師。特定非営利活動法人日本交渉協会特別顧問。日本顔学会会員。ニュースやバラエティ番組で、政治家や芸能人の心理分析をしたり、刑事ドラマ(テレビ朝日系『科捜研の女 シーズン16』)の監修をしたりと、メディア出演の実績も多数。

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最終更新:2018/03/13 11:30
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