サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビューカテゴライズされたい「non-no」女子 カルチャー [女性誌速攻レビュー]「non・no」12月号 「恋愛あるある企画」が好評? 「non・no」女子の“カテゴライズされたい”願望の正体 2017/11/16 20:45 non・no女性誌レビュー 「non・no」2017年12月号(集英社) 今月の「non・no」(集英社)のメイン特集は「今っぽ&モテ&コスパ最高の神着回し空前絶後の200連発!」と盛りに盛りまくっています。「『写真を撮る日』の盛れる冬コーデ」「会う人・コーデ別・時短別 秋コスメで盛る(ハート) #MOTD!(メイクアップ オブ ザ デイ)」といった“盛り企画”が目白押し! しかし中身を読み進めていくと、「女っぽ着回し30days」「モテ着回し15days×2」「ヒロイン姉妹着回し15days×2」で繰り広げられるキャンパスデイズは、「ゼミ」「バイト」「インターン」「サークル」と毎回代わり映えしないルーティーンな日々。それ先月号でも見たわ! そんな日常を送っているからこそ、ノンノ女子たちには“盛り企画”が響くのかもしれません。インスタ映えを意識したり、「TPPO(タイム パーソン プレイス オケージョン)」に合わせてオシャレやメイクを変えるくらいしていかないと、本当にただの“個性のない保守的女子大生”になってしまう……ということでしょうか。 <トピックス> ◎20歳の記念に手に入れたいスペシャルなもの ◎男子校育ちVS.共学育ちの恋愛あるある ◎キャリアウーマンも20歳だった! ■ほのぼのノンノ女子のルーツは仲良し家族にあり? まずは「non・no」の対象読者ど真ん中に向けた企画「20歳の記念に手に入れたい スペシャルなもの」を見ていきましょう。「成人を迎えるタイミングで、一生大切にできる特別なアイテムを手に入れて。素敵な大人になるための第一歩を踏み出そう」というコピーの元、ノンノモデルとカワイイ選抜(ノンノの読者モデル。それにしてもすごいネーミングですね)が20歳の記念に手に入れた物を紹介していく企画です。「手に入れた」なんていうから、自分でアルバイトして買ったものの話かと思い、ノンノ女子も意外と野心があるんだなぁと感心しかけましたが、何てことはない、プレゼントを「もらった」話を披露してるだけの企画です。だったら最初から「20歳の記念にもらったプレゼント(ハート)」とかいうタイトルにしてほしいです。 TASAKIのパールネックレス、ティファニーのオープンハート、フルラのバッグ、ダニエル・ウェリントンの時計、カルティエのリング……あこがれの正統派ブランドのジュエリーや小物を、家族からプレゼントまたは母親から譲り受けた、というエピソードはよくある話ですし、この企画自体には、特に自慢の意図もないと思います。一般人には手の届かないレベルの超高級ブランドやプライベートジェットをプレゼントされたとかいうわけでもありませんしね。「20歳の記念にブランド物を家族にプレゼントしてもらう」という感覚は、読者にとっても当たり前のことなのかもしれません。 レギュラーモデルである本田翼や乃木坂46・西野七瀬が、自身の連載エッセイで家族とのエピソードをよく紹介していることからも、ノンノ女子は家族仲が良く、ある程度育ちの良いお嬢さんという印象を受けます。「保守的で平和主義」なノンノ女子像にもつながる気がします。もうね、ノンノを1冊読み通した時の毒気のなさたるや! ほのぼのしていて、癒やし効果すら感じるほどですよ! 次のページ 男子校育ちをややバカにしてる? 123次のページ Amazon non・no(ノンノ) 2017年 12 月号 [雑誌] 関連記事 「私たちはモテて当然」の恋愛強者ぶりを発揮する、「non・no」女子大生に募るモヤモヤ女子校出身者をディスりまくる、「non・no」恋愛あるある企画の意図とは?「non・no」モデルの私服に見る、新しい“量産型女子大生”と葛藤「non-no」女子が無敵だった! 「an・an」が弾きだした黄金の女性像田中みな実の“アラサー独女自虐”が浮き彫りにする、「GINGER」女子の生きづらさ