サイゾーウーマンコラム仁科友里「女のための有名人深読み週報」森口博子に見る母子密着の狂気 コラム 仁科友里の「女のための有名人深読み週報」 森口博子の「私が結婚できない理由」に見る、“母子密着”のはらむ「狂気」 2017/11/09 21:00 女のためのテレビ深読み週報女のための有名人深読み週報 母親以外の人間はどうでもいい もう1つ、私が思う癒着の原因は、「オトコがいないから」である。彼氏がいれば全て解決という意味ではない。“他人”に「なんでそんなに親の言うこと聞くの?」とつっこまれて自分を振り返るきっかけをつかむ人もいるが、オトコという他人がいなければ、誰にもとがめられず、思う存分“母子密着”ができるのだ。こうなると彼氏はできにくいか、できても長続きしない。鶏が先か、卵が先かに似た話だが、こうして悪循環にはまっていく。 結婚願望のある森口に、坂上は「人と合わせることを覚えろ」と言っていた。坂上が電話ではなくメールで連絡しろと言っているにもかかわらず、森口が電話をしてくることが、「人に合わせない」証拠らしい。森口が坂上と結婚したいわけでないなら合わせる必要はないわけだが、のべ一万人以上の婚活相談を受けた私の体験から言わせてもらうと、母親に依存している人は「合わせない」わけではなく、「母親に気に入られることばかり考えて生きてきたので、母親以外の人間はどうでもいい」ことが多い(こういう人は、母親のことを話す時が、一番イキイキしている)。 アリストテレスは「詩学」で、悲劇を構成する要素は「すぐれた人」だと言った。極貧にもかかわらず、娘を手放さなかった母、芸能界で成功した娘は、まさに「すぐれた人」と言えるだろう。打算なく愛し合う2人の向こうにあるのは、日本人好みの美談かそれとも――。確かなことは、家族という気密性の高い集団は、愛だけでなく狂気をもはらんでいるということだ。 仁科友里(にしな・ゆり) 1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。著書に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)、最新刊は『確実にモテる 世界一シンプルなホメる技術』(アスペクト)。 ブログ「もさ子の女たるもの」 前のページ12 最終更新:2017/11/09 21:00 Amazon 森口博子 パーフェクト・ベスト 母娘の密着は、傍から見ると「美談」になるのも問題? 関連記事 虻川美穂子、「女子力高いよね」を褒め言葉と受け取る“性格”のメリット眞鍋かをりの「私は大丈夫」発言に見る、モラハラ男にカモにされやすいオンナの特徴ウーマンラッシュアワー・村本大輔、“女好き”なのに、なぜか「童貞」っぽいワケ江角マキコ“不倫疑惑スキャンダル”を通して露見した、女性が羨む“自然体”の落とし穴性適合手術を受けたKABA.ちゃん、ダメ出しをする両親の言動に欠けていたモノ 次の記事 櫻井ドラマ、嵐史上ワースト視聴率の危機 >