サイゾーウーマンコラム神林広恵「女性週刊誌ぶった斬り」真木よう子バッシングを煽る女性週刊誌 コラム “噂の女”神林広恵の女性週刊誌ぶった斬り!【第386回】 真木よう子「育児放棄」報道! 女性週刊誌が煽る“母親バッシング”の異様さ 2017/10/17 21:00 中居正広女性週刊誌ぶった斬り!真木よう子 「女性自身」10月31日号(光文社) 下世話、醜聞、スキャンダル──。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る! 素敵な視点の調査だ。「弁護士ドットコム」の全国紙と通信社計7社への過労死調査で共同通信、日本経済新聞、毎日新聞が「ある」と回答したという。朝日新聞と読売新聞は「なし」。さらに産経新聞は「回答できない」で時事通信は回答なし。電通やNHKの過労死が大きな社会問題となる中、メディアの労働実態の一端が明らかに。労働問題を報じる側の意識改革も必要だ。 第386回(10/12~10/17発売号より) 1位「真木よう子 長女を元夫に連日預けて実業家新恋人と『火遊び愛』!」(「女性自身」10月31日号) 2位「中居正広 さよならSMAPの陰で6年交際恋人とも別れていた!」(「女性セブン」10月26日号) 3位「『アベ政治』とニッポンの行方」(「週刊女性」10月31日号) また出た。「女性自身」の母親バッシング。最近“お騒がせ”として取り上げられるようになった真木よう子だが、記事には真木が離婚した元夫に8歳の長女を預けて、新恋人と連日会っていることが報じられている。 そのトーンは、もちろん“母親”真木への批判だ。 いわく「真木さんが育児放棄状態らしい」「愛娘を元夫に託して、新恋人との“火遊び”に浸っている」──。 独身の真木が独身男性と交際して、どうして“火遊び”なんて表現をするのかも不明だが、離婚後、子どもが父親と生活を送ることは、イコール母親の育児放棄なのか、母親失格なのか。毎度毎度、うんざりする話だが、「自身」は以前から同じような“母親バッシング”をリードしてきた。 例えば、フランス在住の元夫に子どもを託して仕事復帰した雨宮塔子がそうだった。この際、「自身」は「雨宮塔子『2児押しつけ帰国』と『パリ同居現パートナー』──『キャスター決断』の陰に『後妻の忍従』!」とセンセーショナルに報じている。 記事では「2人の子供を押しつけておいて、自分は帰国するなんてあまりに身勝手」というコメントが掲載され、それを受けてネットでも雨宮バッシングが巻き起こった。さらに2014年の中山美穂と辻仁成の離婚では、中山が子どもの親権を手放したとして、これまたバッシングが起こったが、その渦中「自身」は中山と新恋人の様子を報じ、長男への連絡が一切なく、“母親を放棄した”とのトーンで揶揄した。 つまり、離婚した女性が子どもを1人で育てないことは、“母親としてあるまじき行為”だというのだ。しかも、こうした批判は、今回の真木のように、なぜか母親にだけになされるものだ。一方、子どもを母親側に任せきりにしている多くの父親には、そうした批判の矛先が向かない。しかも、日本では離婚すると子どもを当然のように母親に押しつけ、養育費さえ支払わない父親がかなりの数に上っているのにだ。こちらのほうがずっと異常だし、おかしいだろう。 いや「自身」だけでない。多くのママ芸能人たちに対して、「子どもが泣いている」「ベビーシッターを雇っている」「実家に丸投げ」「頻繁に飲みに行っている」などという理由で、バッシングが巻き起こっているのは周知の通り。 もちろん、その背景には「育児は母親がすべき」という社会の価値観があるが、しかし女性週刊誌がそれを後押しして、どうする。逆だろう! そろそろこうした“母親の育児放棄”ネタはやめたらどうか。本気でそう思う。 次のページ 中居正広と恋人破局報道の不自然さ 12次のページ Amazon 村本論: 妬み恨みを強みに変える、ネガポジ365日 関連記事 山下智久、中国へ通う理由のウラに“あの人”の影!? 今後を示唆する現地での行動稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾、元SMAP3人を独立させた“スゴ腕”マネジャーの功罪安室奈美恵は芸能界に疲れた!? “育ての父”の発言からうかがえる圧力中居正広は“残留”か“独立”か? 3人の独立後も「本音を言わない」男の今後山尾志桜里議員、W不倫の裏にあった“波瀾万丈”夫婦の物語――女性週刊誌の真骨頂