“噂の女”神林広恵の女性週刊誌ぶった斬り!【第381回】

山尾志桜里議員、W不倫の裏にあった“波瀾万丈”夫婦の物語――女性週刊誌の真骨頂

2017/09/12 21:00

山尾は夫との離婚に向け協議中だった

 だがそんな06年に、周囲の反対を押し切り結婚した2人。障害があると恋は燃える。とはいえ、事件関係者と結婚したことで検察官として出世は望めなくなった山尾は、政界進出しスピード出世を果たす。だが、一方でシステム開発会社を設立したA氏は、人手不足や金銭トラブルが発生。さらに最近では巨額の訴訟沙汰まで浮上しているという。

 確かに政治家である山尾にとっては、こうした夫のトラブルは、かなり“やばい”。そんな状況下、すでに2人は離婚に向け協議中だったという。しかも離婚間近だった――。さらに、離婚協議について相談していた弁護士こそ、不倫相手とされる倉持麟太郎。

 なるほどね。まあ、相手も既婚者だから不倫には違いないが、そんな事情があったのか。不倫の背景にあったストーリー。「自身」では多くのエピソードやコメントから、妻が不倫に至った“夫婦の物語”を描いていく。女性、特に既婚女性の不倫には風当たりが強いが、しかし「自身」はそれを一方的に糾弾することなく、女性の目線から、そして冷静に夫婦の事情を記しているのだ。“渾身の後追い記事”と言っていい。いろんな意味で納得する。

 ここ最近、不倫に関して感情的だったり、居丈高だったり、むやみに“倫理”を振りかざす傾向がある。山尾に対しても“説明責任”を声高に主張する男性テレビ司会者もいる(司会者自身、不倫だけでなく隠し子騒動まで起こしているのに!)。そんな中で冷静に取材し分析した「自身」の記事は、女性週刊誌の真骨頂だとも思う。

 そんな中で、個人的に一番笑った山尾夫妻の披露宴の様子を紹介したエピソードを引用したい。現在の夫婦の危機の原点とも言えるものだし、よくぞこんなコメントを掘り出してきたと感心もしたから。


「逮捕されなかったライブドア幹部と、彼らを狙った検察関係者が同席したのだから、異様な雰囲気でした」(司法関係者のコメント)

 披露宴をしないという選択はなかったのか、とも思うが、そんな異様な披露宴でも強行しちゃうのが山尾の“強気”と“上昇志向”、そして情熱的不倫の源泉かも。

アニーの100日受験物語―私は、コツコツ勉強する優等生ではなかった (ゴマブックス)