サイゾーウーマンコラム知られざる女子刑務所ライフ女子刑務所の厳しい出産事情 コラム 知られざる女子刑務所ライフ20 「手錠をはめたまま」分娩、生まれてすぐ離れ離れ――厳しいムショの出産事情 2017/09/10 16:00 知られざる女子刑務所ライフ ちょっと前までは「手錠をはめたまま」出産 乳児院に預けられた赤ちゃんは、職員が面会に連れてきてくれることもありますが、ほとんど会えないままのようです。私の友達は、すぐに妹さんが引き取ってましたが、当時はなんと手錠をはめたままの出産でした。メディアが騒いで問題になって、2015年から廃止になってますが、ついこの間までは「逃亡の恐れがある」という理由で手錠付きやったんですよ。これから出産ちゅう時に、逃亡なんか考えますかねえ。 あと、出産の時には、当たり前でしょうが、刑務官も立ち会います。法務省の「刑務官募集」のページには、もちろん「時には受刑者の出産に立ち会います」とか「死刑執行もします」とかは書いてないんで、若い刑務官は立ち会い時に「聞いてないよ!」的な感じのようです。刑務官の離職率が高いのは、こういうのが原因と違いますかね。女性の刑務官は、3年以内に4割が辞めはるそうですよ。 ■甘え方を知らない乳児院出身の子どもたち 刑務官も気の毒ですが、そんな環境で生まれ育つ子どもはホンマかわいそうです。 乳児院で育った子たちは愛情を知らないので、対人関係には苦労すると聞いています。「自分のことは自分で」と厳しくしつけられているので甘えられない、いつも他人の顔色をうかがっておどおどしている、大きい音とかに異常にビクビクするとか、そういう感じですね。 私も、知り合いの乳児院出身のコに「もっと甘えてええんよ?」と言ったら、「甘え方がわかりません」と言われたことがあります。私は愛情いっぱいで育ったので、そういうのはホンマに気の毒やと思います。やっぱり、ムショは行くもんやないですね。 中野瑠美(なかの・るみ) 1972年大阪・堺市生まれ。特技は料理。趣味はジェットスキーとゴルフ。『ダウンタウンなう』(フジテレビ系)や『新・情報7daysニュースキャスター』(TBS系)などへの出演でも注目を集める。経営するラウンジ「祭(まつり)」 前のページ12 最終更新:2017/09/10 16:00 Amazon 女子刑務所 知られざる世界 子どもには罪はない 関連記事 ポン中だって“白馬の王子”に夢中! 女囚たちの愛読書は「ハーレクイン・ロマンス」元女囚が教える「ポン中」の見分け方――半永久的に続く覚醒剤の害幽霊が出やすいのは「刑場」! ムショの怪談話で一番怖いのは……?「そんなに私の裸が見たいんか!」叫ぶおばあちゃんも――クレイジーでおもろい獄中者「福田和子」も被害者? 元女囚が明かす、刑務所で起こったレイプ事件 次の記事 “暴走”するスピリチュアル参拝者 >