[おちぶれ続けるアラフォー風俗嬢と男たち]

ミミズ千匹、タコ壺、数の子天井――アラフォー風俗嬢による「まんこの話」

2017/07/30 21:00

名器の条件、男はほぼわかっていない

 ポルチオでイクいわゆる「中イキ」、Gスポット、潮吹きなど、複雑な神経構造を持つまんこ。昔からいわれている名器の条件である、数の子天井、タコ壺、俵締め、ミミズ千匹……などを合わせてみても、まんこの中は、まるで神秘の世界だ。

 実際、男性客によく質問するのだけど、実はみんな、ほぼよくわかっていない。

 挿入してすぐ、驚いた顔をしながら、一度ちんこを抜いて「指入れて触ってみてもいい?」と、Gスポットを触られ「ザラザラがすごいね」なんて言われたことがあったから、「たまにそれ言われるのだけど、数の子天井なのな?」と聞くと、わからないと言われた。

 いろんな男性に聞くと、大抵の女性はGスポットがザラザラしているもの。だから数の子天井はきっと珍しくもなんともないはず。

 ものすごく感度が高まっている時のSEXは、タコ壺のようになってコンドームを吸ってしまい外れてしまうこともある。でも、それがタコ壺と言っていいのかもわからない。吸引力でいうと、ゴムを吸い込んでしまうレベルじゃまだまだかもしれない。騎乗位で女性の吸引力があまりに強すぎて抜けなくなり、そのまま救急車で運ばれたなんて都市伝説的なうわさもあったりするくらいだから、私はまだまだタコ壷レベルには満たないな。


 俵締めは、お客さんの話だけで聞くと体感的に3人に1人くらいの風俗嬢ができているのじゃないかと思う。

 ミミズ千匹だけは、いろんな男性に聞いても、そんなまんこに出会ったという話は聞いたことがない。実際に「私のまんこ、ミミズ千匹ってよく言われるんだよねー」なんて言われない限り、わからないのだと思う。ミミズ千匹……どんな動くまんこなのか想像もできない。恐らく気づけるのは、数万人以上のまんこを見ているAV男優さんか婦人科の先生くらいか。

 ほかにも、“1000年に一度のアイドル”という、はやりのキャッチコピーに乗っかって、あるソープ嬢の興味深いキャッチコピーを見かけたことがある。それは“50万人に1人のまんこ”というソープ嬢。すんごい希少価値を漂わせるレア感。まんこの入り口が2つあるとか? 一体、どんなまんこなのか想像すらできない。うーん、ちんこがあったら入れてみたい。

 結局いろんな名器の表現があっても、なんだかんだ相性が一番。風俗に来る男性のほとんどの人は、入れられるまんこがあれば、それで満足。

 今まで出会った中で、忘れられないまんこはあるか、と風俗客に聞くと、大半が「違いなんてわかんないよ。挿れたら気持ちよすぎて俺すぐにイっちゃうから」と言うのがほとんど。あーだこーだ言う男ほど、愛撫がヘタだったり短小ちんこだったりする。


 ソープ嬢になって一度だけ、「ちょっと緩めだったねー」と言われたことがある。短小ちんこのおじさんに。Mサイズのコンドームが少し緩いくらいのちんこに言われたところで、なんもショックでなかったけど。

 今まで、私も自分のまんこの評価を気にしすぎていた。でも、自分のまんこで相手の男性がなかなかイけないと悩んでいる女性や、ゆるマンだとかまんこの締まりがイマイチだと言われて傷ついた女性は、あんまり気にしなくていいってことが、風俗嬢になって本当によくわかった。

mandara

*曼荼羅*(まんだら)
デリヘルで風俗デビューし、現在出稼ぎ&吉原ソープを掛け持ちするアラフォー。子宮筋腫と腎臓の手術経験があり、現在は子宮頸がん中等度異形成持ち。売りはHカップのおっぱいだけれど、1日2万稼ぐのがやっとの売れない風俗嬢。
ブログ「続・おちぶれ続けるアラフォーでぶ女の赤字返済計画

最終更新:2017/07/31 22:19
朗読オーディオブック『鈍感力』(原作:渡辺淳一、朗読:小泉孝太郎)
男の快感って大味なのね