サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー「いい病院」特集に、主治医との恋バナ!? カルチャー [女性誌速攻レビュー]「婦人公論」2月28日号 “いい病院の見分け方”特集に「主治医に恋した」読者体験手記を持ってくる「婦人公論」 2017/02/24 20:30 女性誌速攻レビュー婦人公論 「婦人公論」2月28日号(中央公論新社) 今号の「婦人公論」(中央公論新社)の特集は、「生きがいとお金を得て輝く人」です。キャッチコピーには「一生現役の時代が来た!」とあります。延びる寿命、なくなる年金……悠々自適な老後なんて、もはや夢か幻。しかしリードの「少しでも収入を増やしたい」「けれどお金のためだけに働くのは味気ない」「達成感や生きがい、新たな出会いなど、収入以外の何かもほしいはず」って、ちょっと欲張りすぎ!! 回答者平均年齢62.4歳の読者アンケート、「あなたが働くのは何のため?」の回答の第1位が「生活のため」。2位の「社会と繋がりたいから」以外は、「自由に使えるお金が欲しいから」「子どもの学費のため」「老後が心配だから」と、全てマネーなモチベーション。20歳前後から働き始めて、65歳くらいで定年、労働から解放されたその後の生活を「老後」と呼ぶのなら、今後はもう悠々自適な「老後」どころか、「老後」という概念すら無くなっていくような予感がします。 <トピックス> ◎特集 生きがいとお金を得て輝く人 ◎夏木マリ「好きなことを続けるために私は、お金から目を背けない」 ◎巻末特集 いい病院、悪い病院の見分け方 ■うっとりと精神論を語ることでがっぽり稼ぐ人たち 先の読者アンケート、「現在の月収は?」を見ると「10万円以下」が圧倒的に多くて43%。「得られる収入にばらつきはあるものの、おおむね収入に対する不満は少ない」とのことで、ここで急に不安に襲われます。持ち家で、ある程度は年金や貯金があってのこの金額だから「不満は少ない」わけで、「家なし年金なし貯金なし」世代が“老後”になったときはどうなるのか。「家なし年金なし貯金なし」の1人として一句詠ませていただきます。「生きがいも 出会いもいらない カネをくれ」。 さて、「婦人公論」の特集の傾向として、ガッチガチの実用に重きを置く系と、インタビューを中心にしたマインド系と2パターンありますが、今回の「生きがいとお金を得て輝く人」は後者。あのお家騒動バッシングから不屈の美白精神で立ち上がった君島十和子がド根性美容論を語り、脳出血で現在リハビリ中の河合美智子がそれでも演じずにはいられない女優魂を語り、レキシとみうらじゅんがサブカル界隈で生き残る術を語る。はっきり言いましょう……これ一般の人ひとっつも参考になんねぇな(カミナリのフルツッコミ風に再生)!! 特殊な業界のさらに特殊な人々ですからね。お金は後からナンボでもついてきましょう。 次のページ 60歳を「ロクマル」と呼ぶ夏木マリ 12次のページ Amazon 婦人公論 2017年 2/28 号 [雑誌] 関連記事 「婦人公論」の“親子貧困”特集にみる、家族という“普通”の揺らぎ天皇陛下、SMAP、離婚カウンセラー……「婦人公論」読者が心の奥で共鳴するさまざまな“現役”の形「婦人公論」が断捨離から離脱! 捨てない「収納」特集で見えた“ため込んだ人生”との向き合い方加護亜依の苦しみを宇野千代・田辺聖子が受け容れる! “女”のトリセツこと「婦人公論」100年の重み誰もが自分語りしたくなる……「婦人公論」100年の秘訣は女たちに与えてきた“ヒロイン感”