[女性誌速攻レビュー]「LARME」1月号

「クリスマスセックス」のハウツーに衝撃!! 「LARME」男性編集長就任で何が変わった!?

2016/12/10 16:00
larme1701
「LARME 025」(徳間書店)

 ――筆者は思いました。今月の「LARME」(徳間書店)は、なんだか全体的にパンチが足りない……。そして巻末にあるスタッフ一覧を見て衝撃を受けたのです。

 編集長、代わっとるがな。男性になっとるがな!

 カリスマ(元)編集長・中郡暖菜氏を先頭に「男ウケ度外視」の旗を掲げ、ほぼ男性目線不在のままガーリー街道を突き進んできた「LARME」。女の子が持つ繊細さ、憂鬱や毒などをエッセンスにした、甘くてかわいい独特の世界観は、一部の女子から熱狂的な共感と支持を得てきました。そんな元編集長という「帝」を擁立して巨大ガーリー帝国を築き上げ、迷走しつつも4年間鎖国していたようなあの「LARME」にですよ! 男性の編集長が就任しているんです! まさに黒船来航ともいえる事態であり、ファン界隈の方々は意外に思われたでしょう。筆者もそのうちの1人です。

 思い返せば前号の「筆者は、その様子に、少し笑ってしまいつつも、最終的には元編集長の手腕とセンスに脱帽していたのですが、やはり今号は、そう思わせてくれるページが少ないせいか、何だか物足りない気がしますね。

 ただし、「LARME」的ガーリーの領域に男性が入るのは、恐らく大変であることと勝手にお察ししております。新編集長の人物像も編集部の事情も存じないまま申し上げるのは無責任かもしれませんが、新体制の「LARME」も応援しておりますので。では、さっそく中身を見てまいりましょう!


<トピックス>
◎Ready to vintage baby
◎Tokyo City Girls in Fur
◎CAT BOOM SCHOOP!

■「LARME」に登場できた唯一の男性でさえも……
 もう1人、お節介ながら「大変そうだな」と思った男性がいました。ロックバンドSuGのボーカリスト・武瑠さんです。今号では「もなかの人間関係」で、レギュラーモデル・西もなかさんの友人として紹介されています。「LARME」誌上初の男性ゲストとして界隈をざわつかせた彼も、2回目の登場ですね。

 普段の彼は、「女の子の中に男が1人でも全然平気なタイプ」だそう。しかし前回の撮影でモデル7人の恋人役を務めたときの様子に触れ、「女子校に紛れ込んだ気分」「『LARME』っていうチームができあがっている中に溶け込むのは難しかった(笑)」などともらしていました。西さんも、「待合室で見たときすごく気まずそうに見えた(笑)」と証言。

 やっぱり、「LARME」的ガーリーの世界に紛れ込むのは、多くの男性にとってなかなか難しいことなのかもしれません。こうなると、巻末で淡々とコラムの長期連載を続ける漫画家・渋谷直角さんが、いかに異彩を放っているのがわかりますね!

LARME(ラルム)025 2017年1月号