サイゾーウーマンコラム自称・宮家の後継者が起こした詐欺 コラム [連載]悪女の履歴書 「宮家の後継者」を自称、マスコミ・芸能人を巻き込んだ「有栖川宮詐欺事件」の女 2016/11/20 19:00 悪女の履歴書 ◎宮内庁は「有栖川宮家は大正時代に断絶した」 特に“ミニスカート”がトレードマークの坂上のマスコミ好き、出たがりもそれに拍車をかけていく。だが、その過程で浮かび上がってきたのは、一連の出来事は有栖川宮家であるはずの識仁ではなく、妻となる坂上が主導していたということだ。 多くの取材に対し、口を開くのは決まって坂上で、いかに“殿下”が正当な後継者か、自身たちが愛し合っているかなどをまくしたてる。一方の“殿下”こと識仁はその傍らでほとんどしゃべることはなく、モゴモゴ、モゾモゾと不可思議な態度に終始した。 当時のワイドショーもこのネタを盛んに報じた。そして坂上もまたテレビに登場し、「殿下は有栖川家の祭祀のお手伝いをしている」「披露宴を一度中止したのは、昨年11月に高円宮殿下がお亡くなりになったから」などと、強く主張している。それはまるで注目されている自分に酔っているかのようにも見えた。 同時に彼らの疑惑は結婚式に関しても噴出していく。引き出物の業者に金を払っていない。記念撮影で1万円支払ったのに写真が送られてこない。出席者には燕尾服やイブニングドレスというドレスコードを義務付けたが、会場は立食形式でぼったくり。 何よりとどめは、2人の結婚式に関し、宮内庁はまったく関知せず「有栖川宮家はお世継ぎがなく大正時代に断絶した」としたことだった。 世間の空気はすっかり“ニセ殿下決定”というものだったが、しかし2人はそれでも自らの主張を変えることはない。しかも結婚式後でも2人は入籍をしようとしなかった。 メディアの熱狂とともに次々と暴かれたのは2人の“本当”の経歴だった。 (後編につづく) 前のページ123 最終更新:2019/05/21 18:46 Amazon 『皇族 (中公文庫)』 石田の純ちゃんって、ほんっとお調子者なんだから…… 関連記事 17歳年下恋人と交際の果て――46歳の旧華族令嬢が殺めた、「日商岩井社員射殺事件」腐乱死体と生活、殺害を“美しい物語”にすり替える「ラストダンス殺人事件」の女殺人犯「秋田連続児童殺害」――マスコミが報じなかった“鬼畜の母”畠山鈴香の実像神と崇められた女の欲望の狂気――「福島悪魔祓い殺人事件」の女殺人犯実子を溺愛し、継子を疎む母の闇――「連れ子殺人・人肉食事件」と現代の義家族 次の記事 SNSでチャンスをつかんだイケメンモデルたち >