カルチャー
[女性誌速攻レビュー]「CLASSY.」12月号

「CLASSY.」の“雑談力アップ”のための合コン実況中継、地獄が地獄を呼ぶ展開に……

2016/11/16 17:00

 さらに次のページには「話しかけやすいコの服には“優しげ”がある」という、タイトルだけで身震いするような企画が。出会いはあっても仲良くなれない人は、服を見直せばいいそうです。「男女アンケートで判明!コレが優しく見える/見えないの差だった!」によりますと、優しく見えるのは「流行感のあるカジュアルでも白ベースの柔らかい色合わせなら親しみやすく話しかけやすい」「ひらひら揺れるボトムスは男にも分かる優しげオーラが」「小動物みたいなホワホワのニットはデートに着てきてほしい服」、一方優しく見えないのは「オシャレなんだと思うけどレザーパンツはハードすぎ。海外セレブみたいで近寄りがたい」「難易度の高いオシャレをしているコは、人のオシャレにも厳しそうで話しかけるのが怖いです」とのこと。白くて、ホワホワして、ひらひら揺れる……そんなのジュディ・オングくらいしか思い浮かばない!!

 「パリ」ではなく「パリっぽい」、「今」ではなく「今っぽい」、そして「優しい」ではなく「優しげ」。こういうところに「CLASSY.」の“思想”なきファッション観はあると思うのです。あと「オシャレな人は人のオシャレにも厳しそうで話しかけるのが怖い」とのたまう32歳メーカー勤務の男性、「オシャレで傷つきたくない」というこの感じは「CLASSY.」の根底にありますよね。

■「お茶目」って褒め言葉だっけ?

 続いては「モテる女は雑談上手」です。今月号は怒涛の「モテ」づくし。リードには「ファッションやメークには程々の自信がある。『可愛い』と言われることもある。でも、なぜかモテない……と感じているあなた」「見た目だけでチヤホヤされるのは20代前半まで」「アラサーになったら雑談力を身につけて、モテ街道を進みましょう」と手厳しい言葉が並びます。

 「雑談力」と言っても、その範囲は広い。「CLASSY.」のいうところの「雑談力」は、「相手に気持ち良く話をさせる『聞き方』」と「その場を適度に盛り上げる『話し方』」の2つ。ビジネスコミュニケーションを説く男性コンサルタントと、「銀座No.1ホステスの経験と心理学の知識を合わせた」心理カウンセラー女性がレクチャーしているのですが、イヤな予感しかしない肩書……。

 「まず、女性は30代から結婚の市場価値が落ちるという認識を持つことが重要」「会話の最初に『さ(さすがですね)し(知らなかったです)す(素敵ですね)せ(センスがいいですね)そ(それはすごいですね)』を入れる」「『笑顔でうなずきながら相槌』を徹底」「相手が興味を持つことをトピックスに」「声のトーンは『ミ』か『ファ』」……、とりあえず「相手の太ももに手を置きながら」などは出てこなくて一安心。それにしても「私は結婚市場において価値の低い女」と自覚しながら相手を気持ちよくさせることに心を砕かなければいけないなんて、雑談ってとんでもない苦行ですね。

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