[女性誌速攻レビュー]「AneCan」1月号

「AneCan」が“かわいい”を断捨離! 甘コーデを捨てた先の「男をときめかす服」とは

2015/12/23 17:00

 それにしても、「全員、実名&顔出しで『私のしくじり』お届けします!」と掲げてるだけあり、押切先生の後にも、いろいろな方の体験談が載っていますが、自慢話しにしか思えないものもチラホラありましたよ。例えば、「3年付き合った年上の彼に妻子がいた」という話。「お誕生日にはリッツ・カールトンを貸し切ってサプライズパーティ、クリスマスは私の友達にまでプレゼント、と、それはそれはお姫さまな扱いでした」というもの。この後、妻に訴えられ、会社を辞め、家族にまで勘当されてしまった……なんていう大惨事が待ち構えていたのならば、「しくじり」とわかりますが、そのようなことはなかったらしく、「一見、美しい思い出」とのこと。う、うらやましい! そりゃ、実名&顔出しOKなわけです! だけど……クリスマスプレゼントをもらった友達に、今でも酒の肴にされていると思いますよ!!

■男がときめく魔法の服♪
 「劣化したなんていわせない!?『再会コーデ&ヘアメーク』これが正解」特集を開いたときに、目に飛び込んできたのは「甘すぎる格好は、正直時代を感じる…」「年相応でない格好は、イタイというより、もったいない」という言葉。ま、またですか! 「甘」否定、「AneCan」否定!! もう止めてください、読むのがつらいです!

 気を取り直して中身へGO……。再会における「劣化したなんていわせない!?(中略)対メンズ、対女友達と男女別の攻略法」がこの特集では紹介されております。まずは「対メンズ」の正解コーデを見て行きましょう。

 紹介されているルールは「ふわもこ素材が“触れたい(ハート)”欲を掻き立てる」! おぉぉ! ふわもこを着ていれば正解なのですね! リードでも「そのやわらかな雰囲気が、嫌みのない女の子っぽさを引き出してくれるんです♪」と太鼓判を押しています。一方、「対女友達」の正解コーデはというと、「ずっときれいなコンサバな女性は永遠に尊敬される」という、「そ、尊敬求めているのですか?」と首をかしげてしまうルールがあったので、筆者的にはスルーさせていただきます。とにかく、対メンズには「ふわもこ素材」、編集部もハートマークや♪マークを使っての推奨ぶり、これで間違いナイ!

 この対メンズと、対女友達の正解コーデから思ったことは、「アネキャン読者、甘~いコーデに実はあまり興味ない?」ということ。というのも、女友達との再会シーンでは、ふわもこは鳴りを潜め、同じニットでもシンプルなハイネックやノルディック柄のざっくりしたものが主役になっていました。そして、対メンズではふわもこニットを着ているものの、今までだったらミニスカートと合わせるのが鉄板だったと思いますが、今回はタイトスカートやパンツで甘さの調整が入っていました。


 甘~い服は、メンズの「この子可愛い。俺のものにしたい」願望を駆り立てるため。そして、アネサーたちも、自分の好きな服を胸張って着ることよりも、メンズに「可愛い」と思われる方が大事。しかし、アネサーも若干年を取ってきたのが悲しいかな、事実であります。時代も「甘すぎる」コーデよりも「抜け感やこなれ感」を求めているという追い風も。だから、今まで大好きだった「甘すぎる」コーデも潔く捨てられる。(男が)ときめかない服は即捨てる! こんまり先生もびっくりの断捨離術! 「AneCan」は自己否定なんかしていなかったのだ!

最終更新:2015/12/23 17:00
『AneCan(アネキャン) 2016年 01 月号 [雑誌]』
時代終了を受け入れた「AneCan」に乞うご期待!