サイゾーウーマンカルチャースポット“男性のAV女優”大島薫のボクらしさ カルチャー 『ボクらしく。』発売記念トークライブレポート “男性のAV女優”大島薫が語るセックス観に感じた、“ボクらしく”という自由 2015/09/20 19:00 インタビュー (左から)井戸隆明氏、大島薫氏、ファーストサマーウイカ氏 去年の春頃、1枚の写真がTwitter上で話題を呼んだ。可憐で美しい顔をしているが、“おっぱい”がない。女性ホルモン投与も性別適合手術もしていない、いわゆる“ノンホルノンオペ”の可愛い男性がカメラに向かってほほ笑む姿に、多くのネットユーザーは驚愕し、瞬く間に写真は拡散され、その存在が大きく世に知れ渡った。その男性の名は、大島薫という。 大島氏は2014年、大手DVDメーカー・KMPと専属契約を結び、昨年12月から今年の6月まで“AV女優”として活動してきた。史上初の、「男性でAV女優」という偉業を成し遂げたのだ。現在はAVを引退しタレントや執筆活動を行っている。 ■“男のAV女優”のセックス観とは? そんな大島氏の初となるフォトエッセイ『ボクらしく。』(マイウェイ出版)が先日刊行された。生い立ち、性や女装への目覚め、人生の転機などを“丸裸”にして文章と写真でつづった1冊である。本書の刊行を記念して、トークライブ「大島薫ロフトグループ巡業4番勝負withスペシャルゲスト」が新宿・ネイキッドロフトで開催された。 大島氏のほか、女装美少年総合専門誌『オトコノコ時代』(同)の編集長で、本書の編集も務めた井戸隆明氏、また4人組アイドルユニット・BILLIE IDLE(R)として活動する元BiSのファーストサマーウイカ氏が特別ゲストとして登壇した。この日は新宿を中心に展開するライブハウス「ロフト」グループ店にて、大島氏がトークライブを巡業する企画の第1弾。会場には目を輝かせながら大島氏の登場を待ちわびる若い女性のお客さんが多く、彼の強いアイドル性を感じさせた。 前半は井戸氏と大島氏による、2人の出会いや本書の制作過程が中心に語られた。ちなみに大島氏と井戸氏は昨年、『ボク〈が〉大島薫。』(マイウェイ出版)というムック本も制作した旧知の仲。『ボクらしく。』は当初、写真集として制作する予定だったものの、フォトエッセイと形を変えたそうで、井戸氏は「大島薫でヌルいものは作れない。10万のフォロワーはもっと、薫ちゃんの考えとか気持ちを知りたいはずだと思った」と、本書で彼の容姿だけでなく生き方自体にフィーチャーした理由を語った。 大島氏は、エッセイ執筆について「自信がなかった」そうだが、井戸氏からの要望に応えながら筆を進めたと言い、「物事は常に他人事として捉えないことが大事。この本も読んでくれた人の考えが答えです。自分に反映して見てほしい」と語り、本書の出来栄えには自信が漲っているようだった。 また話題は大島氏のセックス観についても及ぶ。「男女どちらに性的に興奮するのか?」と井戸氏に問われると、「寂しさを埋めたいときには身をゆだねたいから男性で、自分が満たされていて余裕があるときには女性。ボクは特に女性に対しては攻められると恥ずかしくなってしまうので、攻めることしかできない」と、ケースバイケースであることを告白。可愛い女性に見える容姿、けれど性転換はしていない、そしてバイセクシャル……ともすると世間から「何者かよくわからない存在」と捉えられる可能性もある大島氏だが、丁寧に“ボクらしさ”を語る姿に、来場者は真剣に耳を傾けていた。 12次のページ Amazon 『ボクらしく。(マイウェイムック)』 関連記事 「性欲を受け入れてくれる安心感」――女がエロメンで満たされる欲望とは「アソコを生で見られる」「旦那を見つけた」アダルト業界の女たちが語る業界裏話!自分のペニスを博物館に寄贈!? 異色ドキュメンタリー『最後の1本』をしみけん×大泉りかが語る村西とおる、西原理恵子、高須院長らの“セクシー談義”! 男女が惹かれ合うのは本能か愛か「仕事も恋も諦めないのが当然」セーラームーンの原体験が生む女子の強さと生きづらさ