サイゾーウーマンコラム「自称処女」の看板に生じる責務 コラム 今井舞の「週刊ヒトコト斬り」 テレビ公開告白が成功した春香クリスティーン、「自称処女」の看板に生じる責務 2015/03/20 21:00 週刊ヒトコト斬り 『春香クリスティーンのおもしろい政治ジャパン』(マガジンハウス) ――毒舌コラムニスト・今井舞が、話題のアノ人物やアノニュースをズバッとヒトコトで斬り捨てる! ◎ラブシーンを超える茶の間の爆弾 番組内公開告白を経て、男性との初めての交際を始めた春香クリスティーン。自称処女。そこに「嘘つけ!」と言う気はない。ただ、「これからどうすんだろう」とは思う。 女性タレントが「処女」をヘタに公言してしまうと、本当に処女である間はいいが、そうでなくなったときに、それを報告しなくてはならない羽目になると思うのである。権利と義務は表裏一体。いや、「私、処女じゃなくなりました」と発表する必要はないとは思うが、「処女」に集まった耳目はそのまま、「喪失」にも興味を持ち続けたまま留まっている。処女だけ明言しといて、喪失には知らんふり、は通らない。 「公開告白成功!」くらいまでは、「カワイイのに、男に縁のないコにやっと春が」的なほのぼのしたノリで済んでいた春香クリスティーン。もし彼女が処女を公言していなかったら、ほのぼののまま、見守りフェードアウトとなったはず。だが公言のせいで「今はどこまで?」という、かなり下世話な質問に応対する義務が生じてしまっている。最近出演していた『火曜サプライズ』(日本テレビ系)では「顎クイまで」と答えていたが。『火曜サプライズ』なんていう、プライムタイムののどかな番組でさえ、「クリスティーンがどこまでヤッたか」を追うという、女性タレントとしてある意味未曾有の状況になってしまっている。 このままいくと「実はおととい……」等の、生々しい報告に辿り着かざるを得ない状態だが。なんか生々しすぎて、誰も望んでない空気になりそうな予感がするのも確か。ここはもう、「二代目・佐良直美」襲名という荒業にすがるしかないのかもしれない。「佐良直美、永遠の処女」というキャッチフレーズが、この2015年にどれだけ通じるかはまた別の話であるが。 ◎本田の調理法 ベネッセのCMで、英語で子どもたちに熱く夢を語る本田圭佑。彼の小藪一豊性がいかんなく発揮された「らしい」CMといえるが。まだ本田が熱く語っている最中に、話をブツッと中断して終わるつくりなのがちょっと気になる。これ、「話がクドい」の演出時によく用いられる編集法である。なので見方によっては「本田さんはまだまだアツく語ってますが、もうこの辺で」という印象に。 「夢を熱く語る本田」が好きな人も、そこにクスクス来る人も、皆が満足できる、ちょっといいCMである。 ◎重ねて問う 芸能界の離婚には二種類ある。『私の何がイケないの?』(TBS系)的な離婚と、そうじゃない離婚。スザンヌの場合は、会見の結果、そうじゃない方に転んだ。よかったな。いろいろつらい上に『私の何がイケないの?』で扱われたんじゃもう。セカンドレイプみたいなもんだもんな。そしてあらためて、栗田貫一よ、なぜに出た。 今井舞(いまい・まい) 週刊誌などを中心に活躍するライター。皮肉たっぷりの芸能人・テレビ批評が人気を集めている。著書に『女性タレント・ミシュラン』(情報センター出版局)、1月16日に新刊『今井舞がゆく! 気になる「あそこ」見聞録』(新潮社)発売。 最終更新:2019/05/22 16:29 関連記事 YOSHIKIが自身の過去エピソードについて黙秘を貫くべきだったワケ垢抜けない私生活でわかった、工藤静香が日本の“象徴”たるゆえんローラ父の「唐突に靴を脱ぐ」謝罪スタイルに現れた、人間性と懸念事項ドラマ『オリエント急行殺人事件』でわかった、三谷幸喜の仕事姿勢と問題点松たか子懐妊で幕を閉じた、膨らみすぎた“アナ雪の松たか子”伝説 次の記事 関ジャニ∞・大倉、インスタ発覚? >