サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー「CLASSY.」高学歴女子に厳しい一言 カルチャー [女性誌速攻レビュー]「CLASSY.」4月号 「CLASSY.」の悩める“高学歴女子”特集で、高学歴男子が放った真っ当なひと言 2015/03/14 16:00 女性誌速攻レビューCLASSY. 奥手でアニオタのイラストレーターが、友人との食事中に偶然知り合ったフランス人男性。翌日、ガンプラを探しに行った「まんだらけ」で、棚の上にあるプラモデルが取れずに困っていたら「スッ」と伸びた長い腕が……そう、それは昨日のフランス人男性の腕だったのです。「まさかのアニメオタクでついつい盛り上がっちゃった」。その後、欧米由来のガツガツアタックで2人の恋は急上昇(知らない人と会うのはちょっと……と言いながら、彼が有名な建築家とわかるやいなやシフトチェンジ)、16日目にはもう母親に紹介。早えーなおい! 母親に会った翌日にフランス人帰国→さみしい→内緒でパリ行っちゃえ!→31日目には逆プロポーズ。恋に臆病と言いながら通常の3倍のスピードで結婚まで駆け抜ける、まさに赤い彗星のアニオタ。(よくわからない言葉ばっかりと思ったいい子は、アニオタになる危険性を鑑みた上で調べましょう) 確かに一見オタ女子にはありがたい展開。しかしよくよく考えてみると「ガンダム」「エヴァ」をこよなく愛し、夜ふかしに読むマンガは『ジョジョの奇妙な冒険』(荒木飛呂彦、集英社)と男性ウケしそうなラインナップで固め、気分転換には「お菓子作り」ですよ。「CLASSY.」がここ最近手を出したがる「オタ」系主人公はみんな、男が引かない一線をちゃんとわきまえているのです。必要以上な女子力や自分磨きは“モテの邪魔”と一刀両断する「CLASSY.」ですが、“巻き髪&ワンピ”を手放す代わりに、男性が共感できるカルチャー知識は持っとけ、ということなのでしょうか。とにかくニッポン大好きフランス人有名建築家とはいつ出会うかわからないので、しがないフリー稼業のみなさん(筆者含む)も即渡仏できるくらいの持ち合わせは用意しといたほうがいいでしょう。まんだらけで背伸びしながら、その時を待つべし! ■男=バカな女が好きという刷り込みもそもそも…… 全国のガチなアニオタ女子を敵に回しそうな着回し企画の次は、またまた物議を醸しそうな「女の高学歴って損ですか?」という企画を見てみましょう。恋がうまくいかないのは、趣味が変わっているからかも……などというのは大抵論点のすり替えだったりするものですが、この企画のキャッチフレーズには「仕事も恋愛もうまくいかない原因はもしかして」。高学歴女性が世間から受けた冷たい仕打ちエピソードとともに、精神科医の名越康文氏、少子化ジャーナリストの白河桃子氏、コラムニストの辛酸なめ子氏ら3人の「賢者」による、高学歴女性が「生きづらい……」と感じる原因が解説されています。 これは読み手(筆者)の属性(not高学歴)にもよるのかもしれませんが、「悲劇」として挙げられている「デート中、なぜか突然TOEICの点数について張り合われました」「合コンの自己紹介で大学名を言ったら全員ドン引き」「彼氏と口論になったとき思わず私が論破してしまった」「『どうせ高学歴の自分なんてモテない』と卑屈になりがち」などのエピソードに、深田恭子みたいなキョトン顔となってしまいました。おそらく「学歴」を意識しながら生きてきたかこなかったかで、このエピソードへの共感(もしくはイラつき)度合が変わってくるのでしょう。東大卒なんてすごいじゃん! どんどんアピールすればいいじゃん! 前のページ123次のページ Amazon CLASSY.(クラッシィ) 2015年 04 月号 [雑誌] 関連記事 暴言・妄言・上から目線! 「CLASSY.」がモテ言説に“男の本音”を悪用しすぎてる問題鉄オタ女子、「女子」呼称問題……遅れてきた「CLASSY.」の女子の自意識は、やはり男目線「CLASSY.」がコンサバの三種神器「ヒール・コテ・白ワンピ」を斬り捨てた!「CLASSY.」の“西海岸・東海岸男子”の具体例が究極の二択すぎる!流行は「シンクロ服」! 「CLASSY.」で学ぶ、第一線の"モテ市場"動向