[連載]安彦麻理絵&田房永子「オンナの絵日記」

「男を甘やかす」と「家事も完璧」女はセット、安彦&田房の「甘やかされ男」問題

2015/01/18 22:00

 女の荒ぶる激情や秘された感情を描き続ける2人の漫画家−−40代・子持ちの安彦麻理絵と30代で同じく子持ちの田房永子。女たちの喜怒哀楽と、そこからはみ出る感情をもつづる、2人の交換日記がスタート!

<12月18日 安彦麻理絵>

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(C)安彦麻理絵

 寒くなってきましたねー、ご無沙汰しとります、お元気でらっしゃいますでしょうか?

 今年の私は、なんだかずーっと頭モヤモヤで、今年の自分を漢字一文字で表すとすれば……「陰」って感じでしたねぇー、「陰気」「陰鬱」「陰部」「陰毛」……なんだかそんな感じでしたよ。

 ところで最近、長男の担任の先生(オバさんの先生)と「個人面談」、やったんだけど、それでハッキリわかったことがあるんです……そ・れ・は。……もしかしたら私って「男」が、すっっごい苦手かもしれない、というか、もしかしたら、すっっごい「敵」って思ってるかもしれない、ということ。


 先生と、「子どもに対して家でどんなふうに接してるか」みたいな話になった時、「私、息子に対してものすごく厳しいと思う」って自分で語って、それでいろいろ気が付いた。「うちの実家の母が、父と弟を甘やかしたもんだから、2人とも、はっきり言ってすっげークズ、だからその反動で、私、息子にはめっちゃ厳しいと思います」って言ったら、先生は「ああああ~~~~、なるほどね!!!」って、すっごい理解を示してくれたのよ。

 私、自分の実家の家族のあり方を見て、「男は甘やかしたらとんでもない事になる!!」「男を甘やかしたら、こっちが不幸になる!!」って刷り込まれちゃってるんだと思う。うちの父は70過ぎてるけど、父の姉、要するに私から見ると伯母さんにあたる人から、いまだにすっごい甘やかされてる。なぜかといえば、うちの父が物心つく前に、小さい時におかーさんが死んじゃってるから。もういい加減ジジイっつー年齢なのに、伯母さんの中では、ウチの親父の年齢は「3歳くらい」で止まってるみたい。それで伯母は「ほんとにこの子は可哀想」って、いまだに甘やかしてる感じなの。私が父に怒りをぶつけると、「マリエちゃん、まぁまぁ」とか、いつも伯母さんに言われちゃうわけ。

『男しか行けない場所に女が行ってきました』