サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー安易なダイエット特集ではない「ar」 カルチャー [女性誌速攻レビュー]「ar」7月号 ダイエット企画に「○kg痩せ」は必要ない! 統一された世界観で女子を救う「ar」 2014/07/07 21:00 女性誌速攻レビューar 「公園デートで、野球している子供のボールが飛んできて、それを拾って投げてあげる彼女にキュン。ぎこちなく投げる姿がとても可愛かったのと、脇がチラリと見えたのもよかった(笑) 28歳・営業」 「普段は強気な子が、ホラー映画に怖がって泣きそうになっていた。このギャップ、守ってあげたくなるっ!! 23歳・建築」 ハー、案の定ムカムカきます。女の方も明らかに“計算ずく”なのに、こんなのに胸キュンってアホじゃないの? 全4ページ、ほとんどがこういうコメントでいっぱいなのですが、次のような謎のコメントもありました。 「普段はオシャレな彼女に初めて家に呼ばれて行ったら、部屋着がすっごい適当でダサかった。いつもは頑張ってるんだなぁ、って感心したのと、自分にしか見せない姿を見た気がして、もっと好きになった…! 29歳・出版」 「1つ歳上の先輩が、上司に叱られて泣いていた。鼻水も出ていたので、ハンカチを差し出したところ、『汚れちゃうから、大丈夫』と言って自分のブラウスで拭った。泣き顔、乱れ髪、少し汚れたブラウス、完璧に幼稚園生みたいな感じに。先輩の幼さとか弱さを垣間みたら、ああ女の子なんだなって思った。 23歳・IT」 「麺類の食べ方が美しい人はグッとくる。パスタの巻き方がすごいキレイな子がいて、その時の指のしなりが…とにかくエロかった! 28歳・広告」 え、それでいいんか? そんなんでドキドキ、キュンキュンするんか!? と驚きました。これを読んで真似する人がいるのでしょうか。部屋着がダサいとか鼻水をブラウスで拭くとか、危険な賭けですよね。確かに、今月号のカバーガールである石原さとみの部屋着がダサかったらちょっと萌えるかもしれません。しかし、鼻水を拭うのはいくら石原さとみでもビミョーなラインだと思います。パスタを食べている時の指のしなり(しなるのかっ!?)にムラムラとか! 性的趣向はさまざまですから否定はしませんけど、これを読んで真に受けた純情な読者がエロエロなパスタの食べ方を研究しないことを祈るばかりです。 こうして細かいツッコミを入れていくと、おかしなところ満載な「ar」なんですが、全体としては統一感があり、1つの世界観を感じさせます。理想は、がんばりすぎず奔放で肉感的で明るい女性。なぜそういう女性を目指すのか、そういう女性になった暁になにがあるのかということは示していません。モテ? 玉の輿? キャリアアップ? 女の幸せ? いえいえ、違います。あるのは、「今年の夏をエンジョイしよう!」というメッセージのみ。ファッション&ビューティ誌としてのこの素直な割り切りに、なぜか安心感を覚えました。可愛くなることに目的なんかないんだよ。さあ、若者よ、夏が来るよ! (亀井百合子) 前のページ123 最終更新:2015/11/26 23:59 Amazon ar (アール) 2014年 07月号 [雑誌] 読者も「モテ」とか「女の幸せ」の流れに疲れてんだよ…… 関連記事 “雌ガール”と“おフェロ”推し「ar」は、女が女を愛でるための雑誌「MORE」男子座談会、「結婚に焦る女はみっともない」の幼稚過ぎる論拠イイ女感ムンムンなのに! 「強めギャルはモテない」と断言する「Gina」「てか、脱ぎたかったし」道端アンジェリカのヌードも霞む「Scawaii!」モデルに告白という"禊"を求める「GINGER」は再生工場だった? 次の記事 長澤まさみ、“奇行”写真騒動の結末 >