サイゾーウーマンコラム生殖能力と女性であることは関係ない コラム 深澤真紀の「うまないうーまん」第15回 生殖と関係なくなったとしても女は女。他人に決められるいわれはない 2014/05/23 13:00 深澤真紀の「うまないうーまん」 イラスト:小野ほりでい なぜか子供の頃から、「子供は産まないだろう」と思っていた私にとって、“更年期”は若い頃から興味のある時期であった。 小5(10歳)の時に(なぜ小5かというと、林間学校の前だからだそうだ)、男女別々にされて初潮教育を受け、うわさには聞いていた生理というものの詳細を知った。ちなみに男女別々の初潮教育は、男子の過剰な興味を引くし、女子も過剰に意識をしてしまうので、いっそ男女一緒に性教育として教える方がいいのではと小5ながらに思ったものだ(一緒に教育する学校もあるようだ)。 さて、私に初潮が来たのは小6(11歳)だった。「子供は産まないだろう」という気持ちと、「女子の気持ちのわからない女オンチ」であったこと、「大人になりたい時期」であったことなどが絡み合って、「面倒くさいようなうれしいような複雑な気持ち」でそれを迎えたものである。 しかし、うれしい気持ちはあっという間に消え去った。なにしろ当時の生理用品は分厚い割には吸収力もなく、羽根どころか全面シールさえまだなく、モレまくりズレまくりだったのだ。しかも私は基本的に雑な性格なので、出血に対してうまく対策がとれなかった(それは今もである……)。私は2歳でおむつが外れるくらいシモの手間のかからない子供だったそうだが、生理によって、毎月パンツやシーツの洗濯をする羽目になったのだ。 「これは面倒くさいものになったな」とすでにうんざりしていた私は、「生理は初潮から33年と3カ月で終わる」という話を聞いたのである。話はまた脱線するが、1967年生まれの私は、1973年に刊行され大ベストセラーになった『ノストラダムスの大予言』(五島勉、祥伝社)世代である。「1999年7の月に人類が滅亡する」ということを大人でさえ信じていたくらいなので、私も「自分の寿命は32歳か……」と半分くらいは思っていた。それなのに生理は33年続く。となると生理が終わるのは44歳。まるで永遠のように遠く感じたものである。ちなみに33年3カ月というのは、「女性の卵子は400個あり、それが毎月排卵されるから」という話からきていたそうである。とにかく、40代になると更年期というものが来て、生理も終わることを知ったわけである。 その後も大学に入るとひどい月経痛に悩まされたが、当時かけこんだ婦人科では、私に性経験があるとわかると(というか問診票に書かされるわけだが)、「学生のくせにそんな生活をしているから」と説教されて、鎮痛剤すら出してもらえなかったりして、ますます生理にうんざりした。「生理がしんどいから子宮を取りたい、どうせ子供産まないし」とすら思い、それを日頃から言っていたので、男女問わず友人たちはあきれていたようである。 12次のページ Amazon 大人の流儀 関連記事 【第14回「私一人で育てる」の単独親権は、子供の意思を無視していないだろうか?【第13回】法整備や父親を知る権利が整わないまま進む、個人間の精子提供【第12回】森三中・大島美幸の妊活休業、気負いのなさ・冷静さこそ支持したい【第11回】遺伝子にこだわる向井亜紀と、姓を残したい野田聖子。不妊治療で浮き彫りになる法の難しさ【第10回】「血縁こそ家族」思想が壁となる、里親と養子縁組の未周知問題