サイゾーウーマンコラム過換気症候群でブスになった恐怖 コラム [連載]安彦麻理絵のブスと女と人生と 顔面崩壊で「ツレがブスになりまして」!? 過換気症候群に陥った恐怖の夏 2013/09/16 17:00 安彦麻理絵のブスと女と人生と (C)安彦麻理絵 暦の上ではもう秋……といいたいところだが、まだまだ残暑がしぶとくて、イライラしっぱなしの私。読者の皆さんはこの夏を、一体どんなふうに過ごされたであろうか? 2013年、私の夏。猛暑の中で繰り広げられた我が家の事件簿……「長男・正太が茶の間にションベンまき散らし騒動!!」だの「柴犬・太郎がやってきた!!」とか「単行本出版、8月中にまさかの2連発!!」そして「マリエ、ついに老眼鏡デビュー!!」等々、さまざまな大ネタ小ネタがこの夏を彩ったわけだが、しかし。これらの出来事は「あの事件」に比べたら、所詮ハナクソ程度にすぎなかったであろうと思われる。あまりの恐ろしさに、鼻毛の5~6本もむしって気を鎮めたくなるような、あの出来事、それは。 「マリエ、ついに顔面崩壊の危機!!??」……マイケルではなく、マリエが顔面崩壊だったのである……あの惨劇、あれは本当に恐怖だった。今でも「またあんなふうになってしまったらどうしよう……」という不安に襲われる時がある。 東スポの見出しを彷彿とさせるこの事件が起きたのは、7月の頭。青い空に白い雲が眩しい、土曜日の朝だった。その日も普段通りに、子どもらのメシやらウンコの世話だのにあけくれていたのだったが……合間を見て、仕事部屋のベランダで、1人タバコを吸ってた時である。私は、自分の口回りの筋肉が、微妙に痺れて動かなくなってる事に気が付いた。己の顔面に、嫌な異変……しかし、それでもかまわず根元までブホ~っとタバコを吸ってたら、どんどん呼吸が荒くなってきた。そして。後頭部から顔全体にかけて、どんどん筋肉が引きつり、こわばり、息も出来ないような状態に陥り、手足が痙攣し始め、挙げ句の果てには尻の穴までもが痺れ始めた。 「ちょちょちょちょっと、何これ!!?? ちょと~~~~!!!!!」 一瞬、タバコの吸い過ぎでこんなふうになったのかと思ったが、しかし、ニコチンで顔筋が硬直するとは思えず。冗談ではすまされない事態に陥った事に恐怖して、私はあわてて夫の名を呼んだ、が。口の筋肉がうまく動かず「フェッフェッフェ~~~」と、まるで入れ歯を外した老人のようにしかしゃべれない。 「フェッフェ~~~!!!」「何!!?? どーしたんだよ!!」 「フェッフェ!!!」気絶しかけて悶絶してる私を見て夫は仰天し、子どもらはおびえて号泣、のどかな土曜の朝が、一転して地獄絵図と化した。 「ふゅ……ふゅうひい~~~(く……くるしい~~)」 気を失いかける事が、こんなにも恐怖であるという事を、私はこの時初めて知った。 とにかく、顔筋がここまで硬直したのは初めてである。 「……私は今、一体どんなふうになっちゃってるんだろう……」 恐る恐る己の顔を鏡に映し、その姿を見て、私は思いっきり卒倒しそうになった、なぜなら。 「だ!! だ!! だ!!! だれだよ、これ~~~~~!!!???」 ……鏡よ鏡、鏡さん、ここにいる、世にも恐ろしい顔をした絶世のブスはだぁれ……? ……そこには。「罰ゲームでパンストをかぶせられ、思いっきり上に引っ張り上げられた顔」をした私がいた。パンストをかぶってもいないのに、ナチュラルに「パンスト顔」になっている私がいたのだ……!! ……ある意味、この夏一番のホラー……リング……らせん……パンスト……。顔のたるみをアゲアゲにしたくて、両手で頬肉をグイ~~っと押し上げたりする事はあったが、しかしいくらなんでも……ここまでのアゲアゲは「過剰にイキ過ぎ」である。そんなふうにパンスト顔のまま、ふと、電光石火のごとく頭をよぎったのが「松居一代」である。 「……確か松居一代、昔『顔面麻痺』になった事、あったよな……」 私は以前、何かの雑誌で、松居一代の顔面麻痺写真を見た事を思い出した。苦しげに歪んでしまった顔は、ただひたすらに痛々しかった。そして。ハッと我に帰って、冷や汗がドッと出てくるような恐怖に陥った。 「……この顔、このまま治らなかったらどうしよう……!!!!」 顔面麻痺なんて、一晩寝てりゃ治るようなシロモノではないだろう。こんな顔の状態が何カ月も続いたら、一体自分はどうすればいいのか……頭の中がパニックになった。そして。 「……うちのダンナ、アタシのこの顔を見て、どう思ったんだろう…?」 そう考えたらふと、私の頭に、あるフレーズが思い浮かんだ。それは。「ツレがブスになりまして」……略してツレブス……ツレブス!!!! 12次のページ Amazon 『オンナノコウフクロン』 関連記事 夏の怪談スペシャル! 安彦麻理絵の「本当にあった私の不思議体験」婚活、妊活あとのオンナ40代、“保活”終了で「ブス活」全開!「やりたい事やってから生む」では遅すぎる! 高齢出産は育児もリスキー期待を裏切らない女・長谷川理恵の「仕事」ぶりが、ゲス魂を揉みほぐす小型犬のキャピキャピ感、和犬や大型犬の絆感、犬選びに見る「女の本質」