サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー「CLASSY.」はカジュアルを捨て、OL服を貫け! カルチャー [女性誌速攻レビュー]「CLASSY.」10月号 ボーイッシュコンプレックスゆえに迷走する「CLASSY.」、ダサダサのザOL服を貫くべし! 2013/09/08 18:00 女性誌速攻レビューCLASSY. 「CLASSY.」2013年10月号(光文社) このレビューでも再三お伝えしていますが、「CLASSY.」とは、“ワンランク上の女になってワンランク上の男と結婚する”というシンプルな願望が宿っているため、日夜厳しい修行(猛暑でも巻き毛、痛くてもピンヒールなど)を重ねている現代の侍系女子に向けた指南書です。女性ファッション誌といえども、そのスピリッツは「月刊 武道」(日本武道館)に近い。さてそんな「CLASSY.」の今月の特集は「『ベーシック』って素晴らしい!!」。賢い読者のみなさまはもうお気づきでしょうか、この侍たち、実はあまりオシャレが得意ではありません。それは決して無頓着という意味ではなく、ある一定の形から出ることを嫌うため、思い切った冒険をほとんどしないということ。そんな彼女たちにとって「ベーシック」とは母港そのもの。「着回し力があって、誰にでも似合って、好感度も抜群、だから頼りになる!」というキャッチにすべてが表れています。今月は、この特集をはじめ「CLASSY.」女子たちのオシャレコンプレックスをチクチクと刺激する企画が盛りだくさんですよ! <トピックス> ◎「ベーシック」って素晴らしい!! ◎甘口OL&辛口OLの羽織りものサミット ◎私たち、「オシャレな二人」って言われたいんです! ■コンバースも荷が重いってもんです まずは本特集のリードをご覧ください。 「ニット×デニム×コンバース=ボーイッシュで可愛い。ニット×スカート×パンプス=シンプルでキレイ。シャツ×パンツ……そうです。ここにあるアイテムは、どれとどれを組み合わせても素敵なコーディネートが成立します」 ニットとデニムとコンバースがボーイッシュで可愛いというベタオブベタな発想、さすが“男はポニーテールが好き”問題に正面から取り組む「CLASSY.」です。特集の中身は、ベーシックなアイテムをいかに今年らしく着こなすかの実用例が多数掲載されております。しかしこの特集でなにより気になるのが「CLASSY.」におけるボーイッシュコンプレックス。もともとキレイめコンサバスタイルを牙城にする「CLASSY.」ですが、近年の“こなれ”ブームにより、よりカジュアル路線に立ち位置を変えつつあります。かつての「CLASSY.」で宝物として崇められていた白ワンピが、今では悪の象徴のような存在になっているのもそのためです。まるで大衆に引き倒されるレーニン像……。 しかし身に染みたコンサバはそう簡単に拭えるものでもなく、オシャレ不具合と申しましょうか、無理してる感を漂わせてしまうのが、ボーイッシュコンプレックスです。「メンズライクな着こなし」「ラフな雰囲気の西海岸風」などの言葉とともに登場させられるコンバース……「CLASSY.」のカジュアルはコンバースに頼りすぎ!! コンバースとチェックのシャツとグレーのパーカーさえあれば“何となくボーイッシュ=カジュアル”に見えるだろうというこの思い込み。そりゃ高橋メアリージュンが着ればカジュアルですけど、一般「CLASSY.」読者が巻き髪グリグリで着たら借りてきた猫ならぬ、借りてきたボーイッシュですよ。まるで明治維新後に髷を失った侍たちのような心もとなさ。コンバースへの依存心が「CLASSY.」とカジュアルのいかんともしがたいディスタンスを、図らずも証明しているようです。 12次のページ Amazon 「CLASSY.」 関連記事 想像してください、「CLASSY.」女子が結婚のために踵を削り、指毛を抜く姿を!「CLASSY.」の男性本位肯定主義は、古典芸能だと思って認めるべき!愛されないのは服のせい! 「CLASSY.」のトンデモ発言は真実だった“結婚しても女をキープ”で読者をさらに追いつめる「CLASSY.」の鬼畜っぷり!“入りは戸田で中盤から檀”、「CLASSY.」が伝授する“金麦キャラ”の使い分け