自称「メンヘラホイホイ」男登場で、真面目な「steady.」が一気に下世話に
今月は優木まおみさんが表紙の「steady.」(宝島社)。「今いちばん輝いている花嫁」と銘打った「優木まおみのWedding Story」いう特集まで組まれています。テレビで見ている限り、優木さんは数々の嫁にいった女性タレントとなんら変わりないと思うのですが、確かに「steady.」を読むと、優木さんを「今いちばん輝いている花嫁」に仕立てようとする気概が感じられます。
<トピック>
◎優木まおみのWedding Story
◎今、ぽっちゃりガールがモテている!
◎夏(はぁと)恋ざわめきトーク!!
■優木まおみ、脱力の新連載
特集「今いちばん輝いている花嫁」で、優木さんは妻になってからの心境を語っています。「入籍したからって大きな心境の変化はない」と言いつつも、「私の行動が自分だけのものだけではなく、旦那さんや旦那さんの家族や親戚、旦那さんの仕事の評判にも全部つながってくるんだな」と、優等生的な発言を展開。
その一方で、30歳になる前は結婚に焦りまくっていたために「どうせ私なんか……」という発言も多くなっていたことや、周囲の人間にキツく当たってしまったことも告白。「ダメだった自分」をアピールし、「そんな人が結婚できるわけないですよね」と反省します。
そして30歳を超えて気持ちが楽になり、今の旦那さんとは「自然に、トントン拍子に」結婚が進んでいったそう。「結局は自分の心次第なんですよね。自分の気持ちがポジティブになってさえいれば、たくさんの出会いに気づける」と締めくくっています。
いやぁ、なんという教科書的な起承転結! ここまでの王道な結婚物語って、逆に今まで誰も語らなかったのでは? と思えてきます。真面目に人生を模索している「steady.」読者には、安心して読める、かつ勉強になるインタビューなのかもしれません。ただ1つ心配なのは、「steady.」読者が「ポジティブにさえしていれば、支えてくれるパートナーが現れて幸せになれる」と思い込んでしまうこと。「steady.」読者である20代は、男性も女性も自分1人が生きていくのに必死で、経済的にも気持ち的にもいっぱいいっぱい。ポジティブだけで結婚しようというのは、消極的かつ短絡的だと思えます。
ちなみに、優木さんの結婚をめぐるアレコレは、1冊の書籍になって発売される模様。さらに今月号からは、佐賀出身の優木さんが佐賀の有田焼や佐賀錦などの名品を紹介するという連載「LOVE(はーと)佐賀」もスタートしています。現在、宝島社と佐賀県がコラボをしているため、どーんと2ページ分割かれています。「setady.」読者は、優木さんから「真面目でポジティブなところ」を学ぶのではなく、「1つ仕事が終わったら、すぐさま次の仕事を仕込む用意周到さ」を学ぶべきかもしれませんね。