サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー「steady.」らしさ溢れる結婚指輪とは カルチャー [女性誌速攻レビュー]「steady.」5月号 「steady.」モデルとして、優木まおみが結婚指輪に「普段使いのブランド」を選んだ妙 2013/04/24 15:00 女性誌速攻レビューsteady. 「steady.」2013年5月号/宝島社 現在婚約中のタレント・優木まおみさん。「steady.」(宝島社)でも、婚約が発表されてから、その心境や結婚への準備をつづる「Maomi Mariage」という連載をスタートさせています。今回は「まおみんの指輪をもらったエピソードを聞いたよ!」というテーマで、たっぷりと指輪について語っていますが、指輪ごときではしゃがないまおみさんの“賢者っぷり”がひしひしと感じられる内容になっています。 <トピック> ◎Maomi Mariage ◎今、必要なのは「出会い力」! ◎バカリズムの「男RGYTHM」(ダンリズム) ■まおみの指輪に「steady.」読者は…… 以前、「アッシュ・ペー・フランスビジュー」の指輪をもらったことを、イベント出演時の囲みインタビューで発言し、インターネット記事にもなっていたまおみさん。この指輪をもらうに至ったワケは、彼が「まおみの好きなものを選ぼう」と言ってくれたからだそうです。 現在の結婚指輪の人気ランキングを調べてみると、ハリー・ウィンストン、ティファニー、ブルガリ、カルティエ、ヴァンクリーフ&アーペル、アイプリモ、国内なら4℃やタサキ、ミキモトなどがメジャーどころではないかと思いますが、まおみさんが選んだアッシュ・ペー・フランスは、どちらかというと普段のオシャレに使いたい、若い女性向けのブランド。結婚指輪のイメージはほぼないといってもいいでしょう。誌面で、アッシュ・ペー・フランスを再訪し、店長に話を聞いているところを見るに、ビジネスの匂いがしなくもないのですが、この指輪選びには、「steady.」専属モデルとしてのまおみさんのうまさを感じさせるのです。 芸能人がどんどん雑誌の世界でモデルとして活躍するようになった昨今、テレビではあまり取り上げてくれない結婚の話題も、モデルをやっていれば、ものすごく晴れやかな話題として特集ページを組んでもらえ、読者に「1つステージが上がった」と印象付けられるのです。 そんな風潮の中、まおみさんが保守傾向の強いOL雑誌「steady.」で、手の届きやすいブランドのジュエリーを身に着けることは、読者も「あの指輪いいな」と素直に思えるし、やっかまれることも少ない。むしろ「steady.」読者は、「アッシュ・ペー・フランスって結婚指輪のイメージないよね?」と気づくこともなく、普通に「かわいい!」と受け取るのが実情かもしれません。 芸能人が指輪を話題にすることは多々ありますが、「ハリー・ウィンストンの婚約指輪を見て『ダイヤが小さい』と思った」と語って短期的な炎上商売につなげた長谷川理恵より、まおみさんの方が賢く長期的に芸能界で頑張っていこうという姿勢が見られ、より「steady.」の思想にマッチしているように感じます。 聡明で芸能界の荒波をスイスイと泳ぐまおみさんが、「steady.」と自身の結婚を、どのように絡めていくのかは楽しみなところです。 今、まおみさんは、モデルとして他誌にも登場していますが、数誌にまたがって「結婚企画」を小出しにしていくのかもしれませんね。アベノミクス効果に湧く中、それでもまだまだ贅沢がやっかまれる時代に、まおみさんがどんな憧れの結婚を体現してくれるのか。指輪の選択も含め、デフレ脱却過渡期の理想の結婚を見せてくれるのではないかと期待しています。 ■他力本願すぎる男の言い分! 毎号楽しみな恋愛特集。今月は「『私にはどうして彼氏がいないの?』それはきっと『出会い力』が足りてないから…」ということで、「今、必要なのは『出会い力』!」という企画が掲載されています。 ここでは、「steady.」の機動力を生かして、広告マン、会社員×2、自営業の未婚の男性会社員の計4名による、出会いに関する覆面座談会が実施されています。 彼らによると、「相手も出会いを求めていることがわからないと男は安心して攻められない」だの「興味のあることを自分から発信してほしい」だの、「自分からはガンガンいけないから、そのきっかけだけは作ってくれ」と他力本願。これは、「steady.」読者の女子も一緒かもしれませんね。 12次のページ Amazon 『steady.』 関連記事 保守派「steady.」が男を増長させた!? 有名企業男子の生意気な「理想の女性像」「夫の肩書き」「出会い方」を省略、「steady.」結婚式企画の淡白さフラれる前にフッちゃう? 「steady.」の"ワンマン恋愛症候群"の正体「steady.」読者の漠然とした悩みと、もやっとしたコラムで、雑誌全体がおかしな空気に「steady.」が芹那を通して、女に嫌われる女の定番「ドジっ子」を再評価