【海外メディアの裏事情:第2回ウェブサイト編】

テレビ・週刊誌から役を奪った米ウェブ媒体、読者ウケのポイントと問題点は?

2013/06/20 21:00

 ゴシップサイト扱いされているものの、あくまでブログというスタンスを取っているからか、偏見のある記事が多い。本人がゲイであることから、同性愛者を嫌うセレブは徹底的にコキおろす。セレブとの交流を積極的に行っており、仲の良いセレブは好意的に書き、悪いニュースは伝えない。ほかのニュースサイトの情報を集めて写真を使用するため、訴訟ばかり起こされており、莫大な収入は訴訟に消えていくともいわれているほど。たまに、スクープを掲載することもあるが、ガセである場合も多いとされている。

 敵の多いブロガーとも呼ばれていたペレスだが、今年3月に代理出産で赤ちゃんを授かり、シングルファザーになってからはソフトになったともっぱらの評判。赤ん坊誕生発表直後に、多くのセレブがお祝いツイートをしたことでも話題になった。なお、現在の月間ユニークユーザー数は約1,020万人だと発表されている。

「Hollyscoop.com」

 ハリウッドセレブのニュース/ゴシップを、消息筋のリアルな証言と共に紹介することで人気を集めている「Hollyscoop.com」。ネット上に数多く流れるニュースの中からよりすぐり、丁寧に紹介するのが特徴で、セレブのファッションや、ホットなゴシップに関する特集記事なども多く掲載。火曜日恒例の「ベッカム・チューズデー」や木曜日に掲載される「ファッション・サーズデー」などの毎週恒例コーナーも人気となっている。

 05年12月にスタートした「Hollyscoop.com」は、ロサンゼルスに生まれ育ち、エンターテインメント業界で働いていた3人の女友達が「いつか立ち上げようと話していた理想のサイト」を実現させたもの。ネットで話題となっているニュースやゴシップを簡潔に解説する動画も人気で、女性が喜ぶネタの多いサイトとなっている。現在の月間ユニークユーザー数は約1,020万人。


「PopSugar」

 「トレンディ」という言葉がぴったりのサイト「PopSugar」は、エンターテインメント業界で起きている最新情報、先端ファッション、ビューティーやフィットネス情報、はやりの服がどこで買えるかを紹介し、30代の女性を中心に人気を得ている。

 サンフランシスコの広告会社で働いていたゴシップ好きのリサ・シュガーが、「セレブゴシップだけでなく、ファッションやフィットネス、カルチャー全部を扱うサイトが欲しい」と、起業家の夫ブライアン・シュガーに提案し、まずはブログとしてスタート。安定したビジター数を確保できたため、06年にサイトとして正式にスタートした。リサのセンスの良さと、ブライアンのビジネスの才能がマッチし、サイトは着実に成長。パパラッチ写真は悪意の感じられないものを採用しているため、セレブの評判もよいとされている。

 今年2月には、ファッション、ビューティー、フードなどそれぞれの情報を専門に扱う12サイトを新たにスタートさせ、こちらも順調。昨年から毎月35ドル(約3,500円)で、サイトで紹介するアイテムを箱に詰めて届けるというサービスも行っており、サイトという枠に収まらず、手広くビジネスを展開している。現在すべてのサイトの合計月間ユニークユーザー数は約2,000万人だと発表されている。

最終更新:2013/06/20 21:00
『ティーンエイジ・パパラッチ』
日本にも増えればいいのにね、「気さくなパパラッチ」