サイゾーウーマン海外これを読めばわかる! 米人気芸能サイト 海外 【海外メディアの裏事情:第2回ウェブサイト編】 テレビ・週刊誌から役を奪った米ウェブ媒体、読者ウケのポイントと問題点は? 2013/06/20 21:00 海外メディアの裏事情 パパラッチが日夜セレブを追いかけ回し、ネットやタブロイド紙では常に最新ニュースが飛び交うハリウッド。スピードやネタの強さでしのぎを削っている印象の強いアメリカのメディアだが、どのようにすみ分けされているのか。メディア自体にスポットを当てる短期集中連載! 雑誌の売り上げが落ちて廃刊に追い込まれるようになった大きな要因は、インターネットの普及だとされている。情報を入手する手段が雑誌からネットへと移行したといわれており、それを裏付けるかのように、ウェブ媒体は急成長している。「Yahoo!」のエンタメ情報サイトや、「People」などの大手芸能誌の電子版、「E!」などエンタメ番組のウェブ版は高い人気を得ており、莫大な広告費用を稼ぐ一大ビジネスになっている。 中でも注目されているのが、セレブの最新情報やゴシップをリアルタイムで提供するサイト。パパラッチ写真も多く、スクープ情報もあり、世界中のゴシップファンから強い支持を受けている。今回は、そんなアメリカの代表的な人気サイト(週刊誌のウェブ版を除く)を紹介したい。 ■「TMZ」 ハリウッド業界はもちろん、警察/法曹界とのコネを持ち、フットワークの軽いフレンドリーなパパラッチを多く抱える「TMZ」は、どのメディアよりも早く芸能スクープを入手することで有名なサイト。主なビッグ・スクープは、メル・ギブソンが転落するきっかけとなった飲酒運転逮捕劇(2006年7月28日)、ブリトニー・スピアーズがケヴィン・フェダーラインに離婚を突きつけたニュース(06年11月7日)、パリス・ヒルトンが飲酒運転で禁錮45日を命じられた判決(07年5月3日)、マイケル・ジャクソン死亡速報(09年6月25日)、ブリタニー・マーフィー死亡速報(09年12月20日)など。クリス・ブラウンからの暴力を受けたリアーナの負傷写真を掲載(09年2月22日)した時は、警察の証拠写真であることやモラルに反することから批難を浴びたが、一方で増加傾向にあるデートDVに関する世間の認識を高めたと評価もされた。 「TMZ」は、総合メディア企業「タイム・ワーナー」傘下の「ワーナー・ブラザーズ・テレビジョン」と大手インターネットサービス会社「AOL」がタッグを組み、05年11月にスタート。内部からの情報が得やすいのはこのためで、警察/法曹界とのコネは、編集局長のハーヴィ・レヴィンが築いてきたものだと見られている。ハーヴィは、地元テレビの法律アドバイザーを務めていたことがある元弁護士。暴走しがちな若いスタッフのブレーキ役も担っており、同サイトの顔として人気を得ている。ゲイであることをオープンにしており、セレブが気軽に電話インタビューに応じるのもハーヴィの人柄によるところが大きい。 現在の月間ユニークユーザー数は約1,900万人。最新ニュースを解説するウェブライブ放送やテレビ番組も持っており、勢いを増している。 ■「Radar Online」 芸能ゴシップだけでなく、世間を騒がせている政治スキャンダルや犯罪ネタも多く扱っており、バラエティに富んでいるサイト。授賞式やイベントのレッドカーペット特集に掲載されている写真も多く、見ごたえがあると人気を集めている。 週刊誌として03年9月にスタートした「Radar」は、06年にサイト版の運営を正式に開始。設立者は、12歳の時にイランから家族と共にアメリカに移住し、地元紙「マイアミ・ヘラルド」のリポーターを経てライターとなったM・ロシャンである。週刊誌は好調だったが、億万長者のスポンサーが降りたことを受け、08年に廃刊。ウェブの方は、人気タブロイド紙「ナショナル・エンクワイアラー」や芸能誌「Star」の記者たちが新たにスタッフとして参加し、ゴシップに力を入れる形で、09年3月にリニューアルオープンした。サイトの所有者も「ナショナル・エンクワイアラー」などタブロイドを出版する「アメリカン・メディア」にバトンタッチしており、最新ゴシップネタが豊富なのはこのためである。 現在の月間ユニークユーザー数は約360万人。アメリカ人の愛国心をくすぐる美談を掲載することもあり、常に一定の人気を保っている。 ■「PerezHilton.com」 雲の上の存在であるセレブたちの写真に落書きをし、ゴシップや失態ネタを毒づきながら紹介するブログで旋風を巻き起こしたブロガー、ペレス・ヒルトンが運営するブログ。ニューヨーク大学卒業後、フリーライターとして活動した彼は「簡単そうだから」と始めたブログで、セレブについて、まるでオフィスの給湯室でゴシップに花を咲かせるような口調で書き込み、たちまち大ブレイクした。 ウェブサイトのアクセス数を調査・統計する「アレクサ」によると、「PrezHilton.com」はゴシップウェブサイト・ランキングで、「Yahoo! omg!」、人気週刊誌の電子版「People」、大手ゴシップ芸能サイト「TMZ」、マイクロソフトMSNのエンタメサイト「WonderWall」に次ぎ、堂々5位にランクイン。英紙「メトロ」は、同サイトの1日の広告収入は3,500ドル(約35万円)だと報じている。 12次のページ Amazon 『ティーンエイジ・パパラッチ』 関連記事 独占ネタに強い「People」、主婦を狙う「USウィークリー」。米芸能誌のすみ分けアメリカ人はどうして、ジャスティン&セレーナ劇場に熱狂するの?ウィル・スミス来日で親バカ炸裂! 息子は「しゃべりすぎ」と父に苦言J・ビーバーに再び大麻吸引疑惑! 死亡したパパラッチが証言終わりなき攻防戦! 究極の"パパラッチ嫌いセレブ"は誰?