サイゾーウーマンコラム知られざる女子刑務所ライフ「死刑」と「無期懲役」は大違い! ムショ志願の小島一朗も「100%後悔する」と断言できるワケ コラム 知られざる女子刑務所ライフ178 「死刑」と「無期懲役」は大違い! ムショ志願の小島一朗も「100%後悔する」と断言できるワケ 2023/09/17 17:00 中野瑠美改め瑠壬(作家) 知られざる女子刑務所ライフ 青葉真司被告の裁判が行われている京都地方裁判所(写真ACより) 覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける瑠壬(るみ)さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。 田中聖「千葉のほう」の事件、二審も実刑 元KAT-TUN・田中聖さんの「千葉のほう」の事件、二審も実刑でしたね。「治療をがんばってるから」と、一審(懲役1年4カ月・千葉地裁松戸支部)より少し安くなって(減刑されて)ました。「名古屋のほう」は上告してましたから、今回もするんでしょうか。こちらは「懲役1年8カ月・執行猶予3年」(最高裁第1小法廷)で確定してますね。 ちなみに確定の日付は、何もなければ上告棄却(6月21日)から10日やからギリ6月ですかね。 ネットには「治療をがんばってるのに実刑はかわいそう」とゆう声もありましたが、しばらくシャバを離れて、クスリ(違法薬物)に近い人たちと縁を切ったほうがええかもしれませんね。 ほんまはムショに入るより病院で専門の治療を受けるほうがええですけどね。田中さんはご家族がちゃんとしてそうなので、大丈夫と思います。がんばってください。 「居場所がない人」の事件 瑠壬は、アニメはほとんど見ないし、京アニの事件はようわからんのですが、予測死亡率9割以上の重症ヤケドを治したお医者さんはすごいですね。 どうせ死刑やのになぜ生かすんかな……と思わないこともないですが、せっかく九死に一生を得たんですから、青葉真司さんにはいろいろ聞いて、「事件が起こるしくみ」みたいのを明らかにしたらええですよ。 今までのニュースをチラ見てて、青葉さんが「居場所がない」と思てるのは、ようわかりました。事件の前に下着泥棒やコンビニ強盗をやっていた過去があるそうですが、下着ドロは「寂しい人」がやるイメージですよね。 最近は「居場所がない人」の事件が目立ちます。「無期懲役囚になりたくて」、新幹線で関係ない人を殺した小島一朗さんもいてました。念願かなって無期懲役の判決を受けて、法廷で「万歳三唱」をして話題になりました。 ムショに入ったら100%後悔する 思えば「死刑」と「無期懲役」は、似てるようでめちゃくちゃ違います。 青葉さんは、ほんまは京都拘置所と思いますが、ヤケドの治療のために設備が整った大阪拘置所にいてるそうです。このまま死刑が確定して、刑務官以外とは誰とも話さないまま、大阪拘置所で執行されるんでしょう。確定したら、毎朝、「今日は執行かも……」と思う日々が続きます。死刑囚は朝食後の「足音」に、みんなビクビクしてるそうです。 ちなみに小島さんはソッコー後悔したと思いますよ。ムショはそんなに甘いもんやないです。ハンストとかしてるそうで、それは「こんなはずじゃなかった」からでしょう。 甘いですね。後悔しても遅いです。亡くなった人は帰ってこないし、仮釈放の日は遠すぎるでしょう。こんな「かまってちゃん」に殺された人は本当にお気の毒です。 拘置所は私服でOKで、お菓子やお弁当もお金があれば買えますが、ムショはどんなにお金があっても舎房着(いわゆる囚人服)で、出されたものしか食べられません。自由度がぜんぜんちゃいます。 前も書いてますが、ムショに行きたくて事件を起こしたいと思てる人は、考え直したほうがええですよ。 万引やコソ泥を繰り返してずっとムショにいてるお年寄りは、「セルフネグレクト系」やと思います。もう自分自身に興味ないんです。お風呂が一日置きにしか入れなくても、食べたいものを食べられなくても、友達いなくても平気で、とにかく何もしたくない人なら、まあまあ過ごせるんです。 でも、こうゆう達観(?)してる懲役(受刑者)はそんな多くなくて、長い時間をムショで過ごしてメンタルやられるほうが多いですね。 たとえば名古屋刑務所で刑務官を作業用のバールでボコって全治84日の重傷を負わせた懲役は、「自分の生活リズムを壊されたと思った」そうです。 意味わかんないですけど、ムショの刑務作業は、ときどき変わるんですよね。それがイヤやった、と。たぶん拘禁ノイローゼとかですが、そんな人にバールを持たせるムショのほうが謎やなと思いました。 元女囚が「獄中で反省なんてムリ」と言うワケ――恨みやイジメが渦巻くムショの現実 覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける中野瑠美さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑...サイゾーウーマン2019.11.03 田中聖にいま必要なものとは? 覚醒剤で懲役12年の元女囚が「刑罰より医療」と語るワケ 覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける中野瑠美さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑...サイゾーウーマン2022.04.03 中野瑠美改め瑠壬(作家) 1972年大阪・堺市生まれ。覚せい剤取締法違反で4回逮捕され、合計12年の懲役を経験。出所後は、刑事収容施設への差し入れ代行業や収容者と家族の相談窓口などを行う。現在は堺市内で「Night Space祭」を経営。著書『女子刑務所ライフ』(イースト・プレス)がある。 記事一覧 Instagram:@rumichibi1209 瑠壬公式YouTube 最終更新:2023/09/17 17:00 楽天 Yahoo セブンネット 女子刑務所ライフ! 関連記事 永山絢斗は俳優復帰できるか? ムショの中の「刑務作業」と再就職事情クスリの「末端価格」はどうやって決まる? 元女囚が考える日大アメフト部の違法薬物問題有名人の刑期と保釈金の相場は? 三田佳子次男、5回目の覚醒剤「一部執行猶予」の謎性犯罪でNPO理事長が逮捕! 元女囚が考える、ムショ帰りの「更生支援」の現実酒井法子は逮捕から14年、高知東生は自伝的小説が話題! 元女囚が考える「一生消えない前科」 次の記事 草間リチャード敬太の業績予想 >