[非ジャニオタのジャニーズアイドル誌レビュー]「ポポロ」2023年8月号

Snow Man・目黒蓮の「スギちゃん衣装」は正解なの? 非ジャニオタを圧倒する「ポポロ」という異世界

2023/07/21 21:00
藤わんこ(ライター)
「ポポロ」の表紙の写真
「ポポロ」2023年8月号(麻布台出版社)

 ジャニーズファンなら誰しも一度は読んだことのあるアイドル誌。アイドルたちのさまざまな写真が楽しめるのはもちろん、仕事やプライベート、メンバーとの関係、恋愛観などのトークも見どころ。応援するアイドルを知るための「必須のアイテム」といえるでしょう。

 一方で、最初にアイドル誌を手に取ったとき、どう感じましたか? 思わず「なにこれ?」とツッコみたくなる企画や、ぶっ飛んだスタイリングのアイドルに驚きませんでしたか? 

 非ジャニオタにとって、アイドル誌はまさに“異世界”――。今回、その独特なセンスに圧倒された非ジャニオタライターが、アイドル誌の中でもひときわ個性が光る「ポポロ」(麻布台出版社)の2023年8月号をレビューしてみました!

<トピックス>
◎美人力アップのヒケツ、教えるよ! SixTONES
◎大人の男の愛語り Snow Man・目黒蓮
◎ナツコイ占い

SixTONESって“ヤンチャ”なグループじゃなかったの?

 夏真っ盛りの8月号ということで、すべてのグループが浴衣姿でグラビアに登場。各インタビューでは、「好きな人に望むこと」「夢見る運命の恋」など“恋”に関する質問がズラリと並んでいます。「ポポロ」には「アイドル×夏=恋愛」という難解な方程式が存在しているようです。


 なお、ジャニーズアイドルたちの恋愛対象は、何の説明もなく「女性」に確定されているように読め、今の時代、それってどうなの? と首をかしげてしまったこともご報告しておきます。

 ともあれ、そんな中で筆者の目にとまったのは、「美人力アップのヒケツ、教えるよ! SixTONES」という企画。ジャニーズアイドルの方々って、ツルツルとした卵肌を維持している“美人さん”のイメージが強いだけに、きっと美容にも詳しいはず。そのため、SixTONESは恋バナではなく、読者にオススメの美容法を教えてくれるのかな? と思い、該当ページを開いてみると……メンバーが美人だと思う人の特徴を伝授してくれるという企画でした!!

 「いつも笑顔」(森本慎太郎以外の全員)「なにごともポジティブにとらえる」(森本)「品がある」(京本大我)「自分をしっかり持っている」(田中樹)「努力ができる」(高地優吾)etc……SixTONESはなんとなく“ヤンチャ”な印象があったのですが、案外、毒にも薬にもならないような回答しかしておらず(特に京本)、メンバーの違う一面を見た気がしました。

 というかこの企画、ちょっと上から目線じゃない? と思ったのは筆者が非ジャニオタだからでしょうか。

Snow Man・目黒蓮のソロページは、スギちゃんだった!

 前述したように、今回の各グループ企画は基本的にみんな浴衣姿なのですが、ソロページでは、洋服姿も楽しむことができます。ペラペラと雑誌をめくっていると、目に飛び込んできたのはスギちゃん! すみません、この言い方は語弊を生みますね。正しくは、ノースリーブのGジャンを着たSnow Man・目黒蓮のグラビアを発見しました。


 ちなみに、Snow Manは人数が多いこともあり、メンバー全員をフルネームでスラスラと言える自信はないのですが、目黒蓮は知ってますよ! 昨年秋の木曜日は『silent』(フジテレビ系)を見て毎週泣いていた口なので。

 ゴージャスなセットを背景に、クールな表情をキメ、切れ長の瞳でこちらを見つめる目黒……でも首から下はスギちゃん。このスタイリングは果たして“正解”なの? いや、カッコイイんですよ。でも、ノースリーブGジャンはスギちゃんのイメージが強すぎる。“ワイルド感”を演出したかったのであれば、効果抜群ですが……。

 あと、もう一つツッコませてもらうと、2ページまるまる使った目黒のキメ顔写真の上には、以下の言葉がデカデカと書かれています。

「作って楽しかったのはピーマンの肉詰め!」

 う~ん、庶民的! このセリフは、もっと親近感が湧くようなカジュアルなビジュアルで言ってほしい。こうしたアイドル誌における写真とトーク内容のアンバランスさ、ジャニオタの皆さんは慣れっこなのでしょうか。

ジャニーズとの恋愛妄想を煽っていたのに……現実に引き戻される「ナツコイ占い」

 今号で散々アイドルとの恋愛妄想を煽ってきた「ポポロ」。最後まで夢見心地で終わるのかと思いきや、筆者の読みが甘かったようです。最後のページは、「今号のJスターのようなステキなお相手を見つけよう」として、12星座別占い「ナツコイ占い」で締めくくられています。

 そりゃそうですよね。実際にアイドルと恋に落ちるなんて夢のまた夢。大半の読者にとって、恋仲になるのは職場や学校、最近はマッチングアプリなんかで出会う人々です。

 「ナツコイ占い」は、「アイドルはアイドル、現実は現実。そこは区別してね」という「ポポロ」からのメッセージなのかもしれませんが、そのぶった斬り方に、非ジャニオタの筆者は衝撃を受けたのでした。

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藤わんこ(ライター)

藤わんこ(ライター)

1993年生まれ、東京在住のライター。音楽と映画、そして、坂元裕二の脚本と東出昌大と有村架純が大好き。

最終更新:2023/07/23 17:54
読み続けたらクセになるんじゃない?