追っかけ界隈でも異色の存在

“皇室追っかけ”は、皇族方に煙たがられていないのか? 日本全国ついて回る“推し活”の実態

2023/06/18 16:00
サイゾーウーマン編集部
天皇陛下の63歳の誕生日を祝う一般参賀の画像
Getty Imagesより

 皇族方がお出ましになる時、大きなカメラを持って駆け付け、その姿を撮影する“皇室追っかけ”たち。メディアでたびたびその存在が取り上げられることもあるが、一体どんな活動をしているのかはあまり知られていないのではないだろうか。そこで今回、皇室ウォッチャーX氏に、“皇室追っかけ”の実態についてお聞きした。

――“皇室追っかけ”とはそもそもどのような存在なのでしょうか?

皇室ウォッチャーX氏(以下、X) “皇室追っかけ”は、大げさにいうと、「皇室と皇室に特に興味のない国民」をつなぐスポークスマン的な側面を持つ存在だと思っています。

 例えば、公務先や宮中祭祀などで、皇族方が皇居・半蔵門の出入りをする場合。“皇室追っかけ”の人たちは、実際に皇族方がお通りになる何時間も前から撮影するのにベストな場所をキープしていることがあるんです。人数はそう多くないですが、立派なカメラを持って待機している人たちがいると、たまたま通りかかった人たちは「何を待っているんだ? 誰か来るのだろうか?」と気になるようで、追っかけの人に聞きに来ることも珍しくありません。皇族が通ると知った人の中には「せっかくだから、自分も直接見たい!」と、一緒に待つなんてことも。追っかけの熱意が、皇室に興味の薄かった人たちの心を刺激するんですね。

――「おばちゃんが多い」というイメージがありますが。


X やはり女性が多いですが、男性の追っかけもいますし、若い方もいるようですよ。

皇族方の内面の素晴らしさに触れて、“推し活”を始める?

――皆さん、何がきっかけで“皇室追っかけ”になるのでしょうか?

X ある日突然、皇室のファンになった人というのはあまりいらっしゃらないようで、以前、何かしらで皇室の方々と交流されたことがきっかけで、追いかけるようになった人たちが多いみたいです。例えば、「たまたま出かけた先に天皇ご一家がいらっしゃっていて、自分の子どもに優しく話しかけてくれたことに感激した」とか。皇族方の内面の素晴らしさにも直接触れたことで一気にハマって“推し活”を始め、日本全国どこでも追いかけるようになる……というわけです。

――“皇室追っかけ”の人たちは、皇族方のどのようなところに惹かれていると思いますか?

X やはり追っかけに女性が多いのは、美智子さまや雅子さまなどの民間出身の皇族方に憧れを抱くからなのだと思います。男性皇族は生まれながらにして皇室の一員ですが、その配偶者はもともと、自分たちと同じ世界で過ごしてきた方々。そんな方たちが、プリンセスとして皇室に入られるというシンデレラストーリーに惹かれているのではないのでしょうか。そして、そんな高みにいる方々が、自分に対して優しく声をかけてくれることも、感激ポイントなのでしょう。