サイゾーウーマンコラム仁科友里「女のための有名人深読み週報」若林正恭の嫌なシニカル コラム 仁科友里「女のための有名人深読み週報」 『あちこちオードリー』若林正恭、「人を傷つけない」ための過剰な気遣いが生んだ“嫌なシニカル” 2022/12/29 21:00 仁科友里(ライター) 女のための有名人深読み週報 『あちこちオードリー』若林正恭のシニカルさが、いい意味で光ったエピソードトーク しかし、12月21日放送の同番組では、若林のシニカルさがいい意味で光っていた。若林は、「怒りにくい時代だと思う、年上が年下のことを」「俺らと同年代とか、30代後半、40代の人って下を怒れないと思うのよ」と切り出し、こんなエピソードを披露したのだ。 20代のフロアディレクターが、若林の相方・春日俊彰に対してタメ口を使っていたところを見た若林は、「なんかよくないな」と感じたそう。そこで、「キミって帰国子女?」と聞いたところ、相手から「違いますよ。なんでですか?」と逆に質問され、「いや、春日にタメ口きいていたから、帰国子女かなと思った」と返答。相手は、若林の意図するところを察知し、「あ……すいません」と謝ってきたという。 売れっ子の芸人とテレビ局スタッフ、どちらの立場が“上”かは私にはわからないが、今の地位をもってしても、若林が20代のフロアディレクターに、「言いにくいことを言った」のは伝わってきた。若林は「それはテレビ局で教育してくれや」「俺が言うこと?」と愚痴っていたものの、視聴者の中にも、若者の教育不足からくる非礼にイライラしている人はいるだろうから、「キミって帰国子女?」という “正論”に基づいたシニカルは、嫌な感じがしないし、ウケるのではないか。 次のページ オードリー・若林正恭を悪者にしない、平成ノブシコブシ・徳井健太の援護射撃 前のページ123次のページ 楽天 ナナメの夕暮れ 関連記事 オードリー・若林正恭、『黄昏流星群』トークに感じた「ピュアな恋」への盲目的な憧れオードリー・若林正恭、オリラジ・藤森への不快感に見る「意固地な上下関係」意識アンミカの“ポジティブ思考”に見る暗さ――「人生はブーメラン」発言が危険なワケ杉田水脈氏は“オジサン”の操り人形である――「ともかく目立つ」「弱い者を叩く」政治家としての処世術が限界のワケ石橋貴明の「若い子とがんがんセックス」宣言に“老い”を指摘――「新しい大御所」研ナオコの秀逸さ