コラム
暗黙のママ友ルールウォッチング

PTA役員の他薦アンケートに名前を書かれた! 推薦委員から突然の電話……“犯人”は保育園のママ友だった

2022/10/23 16:00
池守りぜね(ライター)

「子ども同士の付き合い」が前提のママ友という関係には、さまざまな暗黙のルールがあるらしい――。ママたちの実体験を元に、ママ友ウォッチャーのライター・池守りぜねが、暗黙ルールを考察する。

写真ACより

 10月になると、小学生の子どもを持つママたちの間では、よく「PTA役員の選出」が話題に上がる。推薦委員と呼ばれる委員によって、PTA役員、委員を保護者から選出する作業が開始されるのだ。

 そもそもPTAの活動への参加は保護者の任意とされているが、入学前の説明会などで入会申込書などが配布され、自動的に加入する場合がほとんどだろう。PTAの中核を担う本部と呼ばれる組織には、会長、副会長、会計、書記や庶務と呼ばれる「役員」がそれぞれ1~2名ほど選出される。それ以外に、各クラスで選出されるのが、委員会の「委員」だ。

 子どもの在学中に一度は役員か委員を引き受けなくてはならない場合、運営の中心である本部の役員は負担が大きいため、「それに比べれば楽」な委員を希望する保護者は多い。

 今回は、PTAの役員選出で、「“暗黙のママ友ルール”を無視されてしまった」という、あるお母さんの話を取り上げる。

小学校のPTA活動は難しい、地方出身&フルタイム共働きママの本音

 地方銀行で窓口業務を担当している八重子さん(仮名・33歳)は、今年小学3年生になる女の子のママ。同い年の夫はスマホのアプリを開発する企業でエンジニアをしている。

「大学時代の同級生と、卒業後に結婚しました。子どもは2人ほしかったのですが、実際に産んでみると、無理だなって。共働きだと1人産んで育てるのが精いっぱい。平日は仕事に家事、子どものことで大忙しで、夜にはくたくたになっていますね」

 八重子さんは育児休暇を1年取り、復職後はしばらく時短勤務をしていたが、娘が小学校に入学後はフルタイム勤務に戻ったという。自身も夫も地方出身のため、お互いの両親には子どもを預けられず、とにかく毎日時間がないと話す。

「うちの職場は、結婚や出産を機に退職する女性が多いため、子持ちの30~40代女性社員が極端に少なく、会社にこの大変さを理解してもらえないんですよ。フルタイム勤務だと残業もあるし、とてもじゃないけれど、小学校のPTA委員などの活動は難しいって思ったんです」

 PTA活動が行われる時間帯は、平日の授業後がメインだ。学校行事にまつわる準備やベルマーク集めなど、実際に保護者が集まらないと行えない業務が多いため、欠席はできないという暗黙のルールがある。

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