「元アイドル」だらけの現在

元欅坂46、元ジャニーズも……キャバ嬢&ホストに転身、元アイドルがぶつかる「未成年ファン」の壁とは?

2022/10/14 16:00
カワノアユミ
元欅坂46、元ジャニーズも……キャバ嬢&ホストに転身、元アイドルがぶつかる「未成年ファン」の壁とは?
写真ACより

 元欅坂46の志田愛佳が9月26日、インスタグラムで「この度、NEXT銀座でお仕事を始めることになりました!」と、キャバクラ嬢に転身することを発表。今年7月には、元ジャニーズJr.の鈴木舜映が、新宿・歌舞伎町のホストクラブで働くと明かし(9月30日をもって引退)、ファン界隈を騒然とさせた。

 水商売の世界に飛び込んだ「元アイドル」たちにとって、その肩書や特性は、どのようなメリットをもたらすのだろうか? 一方で、デメリットになる面は……? 今回、『底辺キャバ嬢、アジアでナンバー1になる』(イースト・プレス)の著者であるライター・カワノアユミ氏が、実際に夜の街で取材を行い、キャバ嬢に転身した元アイドルらに話を聞いた。

元欅坂46、ジャニーズJr.も……元アイドルのキャバ嬢&ホストは増えているのか?

 2010年代初頭にAKB48が大ブレークして以降、男女問わずアイドルグループが次々に誕生するようになって久しいが、元アイドルのキャバ嬢やホストは増えているのだろうか? もともと地下アイドルとキャバ嬢の二足のわらじを履いていたという優子さん(仮名・27歳)に話を聞いてみた。

「ここ数年、地下アイドルブームで、いわゆる“普通の子”でもアイドルになれちゃうんですよね。でもその分、競争も激しいので、アイドルだけでは食べていけなくなって水商売の世界に飛び込むという女の子は増えています。私は掛け持ちでしたが、もうアイドルを辞めるという子たちから『夜の店を紹介してほしい』と相談を受けたこともありますよ」

 男性地下アイドルにも、同様の事態が起こっているとみられるが、優子さんがこれまで接してきた女性地下アイドルに関していうと、「皆が皆、美人というわけではないんですよね。キャバクラだと難しい場合もあるので、美人ではない子は、コンカフェ(コンセプトカフェ)やガールズバーに紹介することのほうが多かった」そう。


 優子さんによると、「『元地下アイドル』程度の肩書は、キャバクラでは通用しない」というが、では、元欅坂46の志田愛佳ほどに知名度がある場合、どのような店で働くことが多いのだろうか。以前、「元有名女性アイドルを雇っていたことがある」という大阪・北新地のクラブのオーナーに話を聞くことができた。

「志田愛佳までいかなくても、誰もが一度は名前を聞いたことがある元アイドルグループの女の子をうちで雇っていたことがあります。彼女の母親は飲食店を経営していて、将来、娘に継がせるために接客のイロハを覚えさせたいと、うちに預けてこられたんです。普通の飲み屋ではなくうちの店を選んだのは、『会員制』だから。彼女のファンが気軽に入れるような店ではないから『安心』と言っていましたね」

 知名度がある女性アイドルは、一般的なキャバクラよりも、会員制などの高級クラブで働くことが多いとオーナーは語る。アイドルのランクや知名度によって働く店にも違いがあるようだ。

底辺キャバ嬢、アジアでナンバー1になる