新進女優・斎藤莉奈が語る、「オーディションも撮影現場もオープン」な英国映画界
――英国の水が、斎藤さんには合っているみたいですね。斎藤さんが海外で仕事をしていく上で、気をつけていることがあれば教えてください。
斎藤 英国で暮らし始めたことで、「自分が無知であることで、誰かを傷つけてしまうようなことは避けよう」と考えるようになりましたね。文化の違いもありますから、普段から社会問題なども意識して学んでおく必要があるように感じています。
――斎藤さんがモチベーションにしているものはなんでしょうか?
斎藤 私の場合は、女優としての夢に向かっている途上にありますが、動物保護も大切なモチベーションになっています。好奇心がありすぎて、私はすぐに飽きてしまいがちなんですが、動物保護というもう一つの目的があるので、ここまでやってこれたように思います。子どもの頃からの動物好きが高じて、地球環境やサステナブルなことも考えるようなりました。仕事がないときは、ベルリンにある民間の動物保護施設「ティアハイム」でボランティア活動などもしています。
――自分のやりたいことができず、モヤモヤしている人は多いと思います。サイゾーウーマンの読者にメッセージをお願いします。
斎藤 今の時代は、自分が思ったようには行動しづらい状況かもしれませんね。コロナ禍などで活動が制約され、やりたいことを諦めるのは本当につらいことだと思います。もし制約がなければ、自分は何をやっているんだろうと一度想像してみるのもいいんじゃないでしょうか。目標が見つかれば、そこに至るまでの道のりを逆算して考えることができますし、目標への意外な抜け道が見つかることもあると思うんです。私自身まだまだ学ぶことは多いけれど、英国での生活は基本的に楽しいです。
(取材・文=長野辰次)
斎藤莉奈(さいとう・りな)
神奈川県出身。『ミスセブンティーン2007』ファイナリスト入りをきっかけに、13歳で芸能活動デビュー。映画『クロネズミ』(10年)『冷たい熱帯魚』(11年)、『東京喰種 トーキョーグール』(17年)などに出演。17年より活動の拠点を東京からロンドンに移し、テレビドラマ『Jack Stall Dead』season1や CMなどに出演。動物好きが高じて、ボランティア活動などの動物福祉にも参加している。
『クリーチャーズ 宇宙から来た食人族』
製作・監督・脚本/トニー・ジョピア
出演/ロマン・バルベイ、斎藤莉奈、クリス・キリアコウ、アンドリュー・グリーヴス、クリスト・フェルナンデス
配給/エクストリーム PG12 6月17日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷、池袋シネマ・ロサ、新宿シネマカリテほか全国公開
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