サイゾーウーマンコラム仁科友里「女のための有名人深読み週報」寺島しのぶの発言から性加害問題を考える コラム 仁科友里の「女のための有名人深読み週報」 寺島しのぶ、伊藤沙莉と脚本家の熱愛は「うらやましい」? 『ワイドナショー』発言から日本映画界の性加害問題を考える 2022/04/22 12:30 仁科友里(ライター) 女のための有名人深読み週報 寺島しのぶ、トップ女優として日本映画界にできることは何か また、「怖い経験」の有無が、女優たちを分断してしまうようにも思えた。寺島は番組内で、性加害の恐怖を感じるような経験がなかった理由として、「家柄もそうですけど、周りの人たちがちゃんと守ってくれたのかなと思う。誰も身を守ってくれない人が、こういう目に遭ってしまうわけだから」と自己分析していた。確かに、人間国宝を父に、東映映画の大スターだった女優を母に持った寺島が性加害のターゲットになるとは考えにくい。 私には寺島がこの問題に興味があるようには見えなったが、実際にそうだとしても、寺島を責めたいのではない。怖い経験をしたことがないと、問題を自分ごととして捉えることが難しかったり、ピントのズレたことを言っても致し方ないと思う。 だからこそ、これを「被害に遭った女優の話」ではなく、「日本映画界の構造の問題」として考え、広く論じる必要があるのではないだろうか。寺島は海外での評価も高く、外国映画界の事情にも通じているはずだ。トップ女優として、寺島が日本映画界のためにできることはいくらでもあると信じたい。 前のページ123 仁科友里(ライター) 1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。著書に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)、『確実にモテる 世界一シンプルなホメる技術』(アスペクト)。 記事一覧 X:@_nishinayuri 最終更新:2022/04/22 12:30 楽天 鬼平外伝 熊五郎の顔 うーん、根が深い…… 関連記事 榊英雄と妻・和、被害者よりも「身内」に触れた公式コメントに読み取る“芸能界の体質”小泉孝太郎に提案したい、アンガーマネジメントの方法――『上田と女が吠える夜』で見えたイライラの理由阿佐ヶ谷姉妹は、今のテレビが求める条件をすべて満たす……「キラキラ」「攻撃性」のない笑いが求められるワケ小林麻耶、松居一代の暴露スタイルと異なる「計画性のなさ」……「テレビに出たい」発言に見る覚悟の違い野村周平、「やんちゃな母」がイメージ回復の手段に? 『ツマミになる話』で見えた「いい人」キャラへの可能性 次の記事 かまいたち・山内、過去の炎上発言 >