ドラマ評論家が選出!

ドラマ評論家が選出「2022年ブレークしそうな若手俳優」ベスト3! ジャニーズから2人ランクイン

2022/01/01 13:00
成馬零一

2位:なにわ男子・大西流星 『夢中さ、きみに。』(MBS)などに出演

「かわいい」をやらせたら右に出るものなし(C)サイゾーウーマン

 NHK以外の民放局ドラマでもジャニーズアイドルの躍進は目覚ましく、例えば、高校を舞台にした戦隊ヒーローモノの連続ドラマ『ザ・ハイスクール ヒーローズ』(テレビ朝日系)には、ジャニーズJr.内ユニット・美 少年の6人がヒーロー役で出演した。

 もともと、ジャニーズアイドルの層は分厚かったのだが、SMAPや嵐といった先輩の存在感があまりにも強すぎて、世代交代はなかなか進まなかった。だが、21年は特に若いジャニーズアイドルが頭角を表し、世代交代が進んだといえる。中でも深夜ドラマ『夢中さ、きみに。』(MBS)で主演を務めた、なにわ男子・大西流星のインパクトは強烈だった。

 和山やまの同名漫画を映像化した本作は、不思議な青春ドラマで、物語は大西が演じる林美良のエピソードと、若手俳優・高橋文哉が演じる二階堂明のエピソードが交互に展開される。林は自分のことを「かわいい」と思っている変わった少年で、学校にある階段の数をすべて数えたり、教室で干し芋を作ったり、街中にある看板の文字を写真撮影して、SNS上で文章を作るといった「無駄なこと」に夢中になっている。

 何を考えているのかはわからないが、大西の愛くるしい表情もあってか、林は文字通りの意味での天使のような少年で、彼と接した人々はみんな林のことを好きになっていく。SNSをきっかけに林の友人になる松屋めぐみ(福本莉子)の言葉を借りるなら“尊い”存在で、アイドルの大西だからこそ成立する天性のハマリ役だった。

 今年、林以上のハマリ役に出会えれば、俳優としてさらに注目されてるのではないだろうか。


夢中さ、きみに。