【特別企画】中野瑠美×Paix²(ペペ)座談会(後編)

「米を送ってくださることも……」刑務所ライブ20年“受刑者のアイドル”と、懲役通算12年の元女囚が語る「受刑者と慰問」

2021/12/29 11:00
サイゾーウーマン編集部(@cyzowoman

「食えてるのか心配」など、お米を送ってくださることも

――そこからの「ライブ500回超え」なんですね。100%「ボランティア」だそうで、とても大変だと思います。マネジャーさんと3人で、自動車に機材を積んで全国の施設を回られているんですよね。

Manami はい。15年4月に法務省矯正支援官を委嘱されてからは、プリズン・コンサートに関する交通費などは経費としていただいていますが、採算は合わないですね。

Megumi それでもいろんな方に支えていただいて、ここまで来られました。やりがいはあります。

――出所後に、一般のライブに来てくださる元受刑者さんもいるそうですね。

Manami はい。会場に来られてCDを買ってくださる方もいらっしゃいます。


――そういう方もおられるのですね。きっと立派に更生されているのでしょうね。

Megumi そうですね。また、私たちの音楽活動を知って、お米などを送ってくださることもあります(笑)。「食えてるのか心配」などと、家族のように見守っていただいています。プリズン・コンサートを通じて、人の心の温かかさを知ることもできました。

――温かいですね。でも、今はコロナでライブはできないんですよね。

Manami はい。ようやく21年12月8日に都内でお客様に来ていただくライブを開催することができましたが、プリズン・コンサートは2年も開催できていません。

Megumi それで、この日のライブ映像をDVDにて全国の刑務所や少年院にお送りするための経費をクラウドファンディングで募ったら、なんと200%以上のご支援をいただきました。この場を借りて皆様に御礼申し上げます。
https://camp-fire.jp/projects/view/512360


瑠美 200%はすごいですね。おめでとうございます。

――すばらしいですね。また、プリズン・コンサート以外でもご活躍ですね。出身地・鳥取県の日本酒PRソング「日本酒で乾杯!~ふるさと鳥取ver.~」も歌われています。

Manami 鳥取県の日本酒は、とてもおいしいですよ。21年3月には、インド向けに鳥取県の日本酒を宣伝するための「英語バージョン」も作ったので、ぜひ聴いてみてください。県内13の蔵元が協力して、日本酒のおいしさをアピールしています。

瑠美 おもしろいことやっているんですね。

日本酒で乾杯!〜ふるさと鳥取ver〜