サイゾーウーマンコラム黒猫ドラネコの“教祖様”注意報『ねほぱほ』信仰を押しつける母問題 コラム 【連載】スピリチュアルウォッチャー・黒猫ドラネコの“教祖様”注意報 『ねほりんぱほりん』で描かれた「親が“神様”を名乗る」問題は深刻? 信仰を押しつける母と、子どものつらい人生 2021/11/29 21:00 黒猫ドラネコ(ライター) スピリチュアルコラム黒猫ドラネコの“教祖様”注意報 『ねほりんぱほりん』で思い出す、絵本作家・のぶみ氏らの“思想” 今回の『ねほりんぱほりん』では、「子どもは親を選べない」ことの苦悩が語られましたが、そこで思い浮かんだのが、スピリチュアル界隈では有名な「胎内記憶」。これは、「子どもたちが語る、母親のおなかの中や前世の記憶」のことを指すそうですが、いつの間にか「子どもは親を選んで生まれてくる」「虐待をする親を選ぶ子どもがいる」など、「不幸や不遇も自分で決めた」と取れるような形で布教されている“思想”です。「子どもは親を選べない」とは、真逆の説を唱えています。 絵本作家・のぶみ氏や、元・心理カウンセラーの心屋仁之助氏(歌手に転向したとか……)らが、この思想を特に気に入っているようで、「胎内記憶」は彼らの根強い信者にも支えられているようです。当コラムでも何度か言及しましたが、産婦人科医でもある池川明氏らが「胎内記憶教育協会」なる法人を立ち上げ、新聞広告を出すなどして資格セミナービジネスを広げているのです。 のぶみ氏の絵本が書店に置かれる危うさとは? 「子どもは親を選んで生まれる」と主張する医師との関係を繙く 絵本作家・のぶみ氏が、東京オリンピック・パラリンピック文化プログラム「MAZEKOZEアイランドツアー」に参加していると判明し、ネット上で批判の声が噴出。8月22...サイゾーウーマン2021.07.20 「胎内記憶」池川明医師は、虐待の専門家をあざ笑う――「頼ってもムダ」発言の恥ずかしさ 弱った心に入り込む、甘い言葉やラクに稼げそうな情報――。ネット上には、無責任な理論で集客しては人を食い物にする、スピリチュアリスト、霊能者、民間資格カウンセラーな...サイゾーウーマン2020.03.21 さも「胎内記憶」は実際にあって、誰もが「親を選んで生まれてきた」かのように語られていますが、実は「子どもたちからの証言」をもとにしているだけで科学的な根拠はなく、現状では「妄想」に近いと感じます。 「私はお空からやって来た」と言う幼い子どもの無邪気な空想が悪いわけではなく、この思想の問題点について、私は教義を広げていく大人のエゴにあると考えています。「虐待する親を自分で選んだんだから、叩かれてもしょうがない」「周囲に愛を教えるために、この子は障害を背負って生まれた」などと子どもに責任や負担を押しつけ、親が平気で開き直れる理由になっていないかと思うのです。 次のページ 「逃げられる人は逃げていい」親に苦しむ子どもに伝えたいこと 前のページ123次のページ 楽天 カルト宗教信じてました。 関連記事 「もう私、死んでいい!?」子宮系女子のスピリチュアルにハマった妹が豹変! 本当にあった“スピ被害”体験談3選スピリチュアルな教祖様たちも、「反ワクチン」に傾倒? 陰謀論を“利用”する人々の実態のぶみ氏の絵本が書店に置かれる危うさとは? 「子どもは親を選んで生まれる」と主張する医師との関係を繙くスピリチュアル系アイドル「バイ柴49」500万円集めたクラファンに疑問……嵐、ももクロのスタッフも協力、“参加費100万円”の行方は西野亮廣『えんとつ町のプペル』、「瞑想アイドル」のアルバムが大ヒット……“教祖様”が一般化することへの懸念