コラム
仁科友里の「女のための有名人深読み週報」

森三中・黒沢かずこに学ぶ、「敏感力」の生かし方――面倒くさがられないために大事な“一線”はどこか?

2021/11/25 21:00
仁科友里(ライター)

 このように、黒沢の敏感力は自分に向かうと、「いちいち考えすぎだけど面白い」と言われるようなネタになるが、その力が他社や他人に向かってしまうと「言いすぎ」「そこまで否定される筋合いはない」「越権行為」となり、トラブルのもとになりかねないと思う。とはいえ、「敏感が行き過ぎちゃって、面倒くさい人と思われている部分もあると思う」と話していたように、黒沢は自分の資質を理解しているのだろう。

 そこで、過剰な敏感力をうまく生かすために、頼まれもしないのに黒沢におすすめしたいのは、YouTubeチャンネルで「敏感な女子のためのお悩み相談」を始めることである。

 自分と同じような人たちの悩みを聞くうちに、「この敏感さは面倒くさい」「この敏感さはいい」というふうに、黒沢なりのガイドラインができてくるはずだ。今は「コンプレックスをうまい具合に発酵させた笑い」が求められると思うだけに、黒沢も自分や他人を傷つけることなく、健康的に考えすぎながら、私たちを大いに笑わせてほしいものだ。

仁科友里(ライター)

1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。著書に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)、『確実にモテる 世界一シンプルなホメる技術』(アスペクト)。

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Twitter:@_nishinayuri

最終更新:2021/11/25 21:29
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