サイゾーウーマンコラム仁科友里「女のための有名人深読み週報」黒沢かずこに学ぶ「敏感力」の生かし方 コラム 仁科友里の「女のための有名人深読み週報」 森三中・黒沢かずこに学ぶ、「敏感力」の生かし方――面倒くさがられないために大事な“一線”はどこか? 2021/11/25 21:00 仁科友里(ライター) 女のための有名人深読み週報 この投稿をInstagramで見る 森三中スタッフ【公式】(@morisanchustaff)がシェアした投稿 羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな有名人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます。 <今週の芸能人> 「敏感が行き過ぎちゃって、面倒くさい人と思われている部分もあると思う」森三中・黒沢かずこ 『あちこちオードリー 売れっ子&レジェンドの名場面SP』(11月10日、テレビ東京系) 2011年に芸能界を引退した島田紳助さんが、お笑い芸人に向く男性について「生まれついて明るいやつか、逆に暗いやつ」と話していたことがある。生まれついて明るい人がお笑い芸人に向いているのはわかるが、「暗いやつ」がお笑い向きというのは、意外に聞こえるかもしれない。島田さんは「勉強や運動ができない、見た目が良くない、モテないなどのコンプレックスをうまい具合に発酵させて笑いにできると、面白くなる」といった意味の解説をしていたと記憶している。 長期間にわたる景気の低迷や、コロナ禍で他人と接触しない生活が当たり前となりつつある今、公私共に充実している“リア充”な芸能人の存在価値は薄れているように思う。それに代わって、島田さんが言うところの「コンプレックスをうまい具合に発酵させた笑い」が求められており、それができそうなのは「自分について考えすぎている芸人」ではないだろうか。 今年4月25日放送のラジオ『日本郵便 SUNDAY’S POST』(TOKYO FM)に出演し、「私って生きるのがヘタだと思うんですけど……」と発言した森三中・黒沢かずこは、典型的な「考えすぎている芸人」だと思う。 09〜10年に放送されていたバラエティ番組『人志松本の○○な話』(フジテレビ系)の「ゆるせない話」回に出演した黒沢は、「(オリエンタルラジオ・藤森慎吾やキングコング・梶原雄太ら)イケイケ後輩の前を5往復したのに、挨拶してもらえなかった」とし、その理由を「森三中がツッコミもできない、ボケのアシストもできない、フリもできない、後輩にとってどうでもいいグループだから」と分析していた。「ひどい扱いを受けるのは、森三中がヘボいから」と自虐的に解釈していたようだが、それは事実とはいえないだろう。 なぜならば、藤森は『アメトーーク!』(テレビ朝日系)などに出演した際、売れているときは天狗になっていて、ピース・綾部祐二など、かなりお世話になった先輩にも挨拶しなかったことを明かしているからだ。挨拶をするかどうかは、藤森が自身の状況を踏まえて判断した結果であり、黒沢を含んだ森三中の価値と必ずしも関係があるわけではないし、「悪く考えすぎ」だといえる。 次のページ 「他人に迷惑をかけない敏感」でいるために、超えてはならない一線 12345次のページ 楽天 敏感すぎて生きづらい人の明日からラクになれる本 関連記事 瀬戸内寂聴さんが“悩み相談の達人”として人気だったワケ――「いい適当さ」を振り返る「飲んでも子どもの弁当は作る」は、一昔前の“いい母親”? 相川七瀬&YOUの発言に思う時代の流れと“ウリ”になるキャラ「手土産の達人」IKKOに、テレビスタッフの失礼な質問……“先入観”から生まれるマイナスイメージは、なかなか払拭できない?藤森慎吾はもう一度、田中みな実にトライするべき? おせっかいだけど「復縁」を提案したい、運命的な「相性の良さ」松居一代にとって「いい距離感の人間関係」を考える――思い込みが激しく、情が濃い一面と投資家の冷静さを生かすには?