サイゾーウーマン芸能テレビドラマレビュー子どもの「不可能を可能にする」ためのお金とは 芸能 『二月の勝者-絶対合格の教室-』レビュー ドラマ『二月の勝者』、金で「不可能を可能にする」のは受験だけではない【最強最悪の中学受験塾講師!痛快人生攻略ドラマが始まる!】 2021/10/19 19:04 桜田モモ (ライター) ドラマ日本テレビ 金を使って「不可能を可能にする」のは受験だけではない 黒木は桜花の生徒たちに「不可能を可能にする。それが中学受験です」とも語っていた。「中学受験」のドラマと聞くと、都会の一部の子どもたちの話と思いそうだが、親が経済力を使って子どもの「不可能」を「可能」にする場所は受験塾だけではない。 たとえば、我が子をスイミングスクールに通わせる親は珍しくない。私もその1人だ。小学校の水泳の授業だけで泳ぎを習得するのは「不可能」かもしれないから、あえてお金を払い「可能」にしようとしている。 スイミングは比較的親の負担が軽いほうだ。サッカー、ピアノ、バレエなどは、親のエゴであろうが子どもの意思であろうが、子どもがある程度の技術を習得するには、親も熱心にならざるを得ないだろう。 スケジュール調整、送迎、係や役員の負担、関係者とのコミュニケーション、食事管理。自宅練習が必要なら子どもに促す。レッスンについていけているのか、適切な指導を受けられているのか、気を配る。「経済力」以外にも求められることがあるのだ。 塾にしろ習い事にしろ、親がある意味自分自身の時間を犠牲にし、我が子をサポートする行為は、「教育熱心」を通り越して「狂気」に駆り立てるリスクが確かにあると思う。そして子どもは基本的に弱者で、親の価値観や状況次第で、自分の不可能を可能にする機会を得られるかどうかも左右される。 次のページ 黒木の過激な言動は共感を持って刺さる 前のページ123次のページ 楽天 二月の勝者 -絶対合格の教室ー(13) 関連記事 中学受験は本当に課金ゲーム!? 受験塾を盲信した母子、リアル『二月の勝者』の結末は中学受験塾に洗脳されていた私……「T学園に入りたいのは、僕じゃなくてママ」息子の涙に目が覚めて中学受験ブームに流され、3年間で400万円課金! 「なのに入学先は偏差値48校」「公立でよかった」母の言えない本音中学受験、第1志望の大学付属に「不合格」特待合格狙いも「失敗」……それでも「やって良かった」と母が語るワケ“中学受験恐怖症”になった娘……1月校含め“5連敗”、母が後悔する「言ってはいけなかった」一言