コラム
仁科友里の「女のための有名人深読み週報」
四千頭身・後藤拓実、先輩から「かわいがられなくて当然」の2つの理由――問題は「金の話」だけじゃない?
2021/09/30 21:00
お金の話で失敗した芸人は、後藤だけではない。14年放送の『ざっくりハイタッチ』(テレビ東京系)にゲスト出演した平成ノブシコブシ・吉村崇は、2000万円の高級車・BMW「i8」を注文したと告白。芸能界で売れるとこれほどの高級車が買えるという夢のある話のようだが、実際は吉本興業からの借金で購入した上に、そもそも運転免許を取ったばかりだったという。
この頃の吉村は“破天荒”なイメージで売っていたが、同番組ではタワーマンションに住み、有名女性芸能人と付き合いたいけれど、実際は地上波に出られないタレントのタマゴの子くらいとしか付き合えないとボヤき、さえない一面も見せた。“業績”をアピールしただけの後藤とは違い、吉村は先輩に「かわいがられそう」なエピソードも付け加えたのだ。
しかし、いつもなら後輩の話を広げる出演者の千原ジュニアや小藪千豊が、吉村の話には全然ノってあげなかったと記憶している。小藪は「半年後は仕事があるかわからないのに、そんな借金をするなんて」と浪費をたしなめ、ジュニアは「その2000万円のBMWに、まだ地上波に出たことのないグラビアの女の子を乗せるの?」と、そっけない態度を取ったように私は感じた。
話芸ではなく、高い買い物をすることで笑いを取ろうとした吉村の姿勢が、2人には納得いかなったのかもしれないし、先輩相手にマウントを取るような態度に感じられたのかもしれない。なぜ盛り上がらなかったのか詳細は不明だが、やはり「高いものを買った」という話は、人によって受け止め方が違うので、特に先輩相手にはしないほうが無難なのだろう。