車に監禁されて離婚届にサイン! それでも、元夫との共同養育がうまくいっているワケとは?
――その後、調停で戦うんですよね。
ところが私、いったん取り下げてしまったんですよ。警察署で、弁護士に「無理やりにでも娘さんを大泣きさせてでも『パパのとこに行かない』と言わせて」と言われて。でも、そんなことできなかった。娘と引き離された後、弁護士はなんて言ったと思います? 「あんな人と結婚するからですよ」って投げやりに言うんです。その後、すぐに解任しました。正直、心が折れてしまったんです。
――法の知識はあっても、気持ちのわからない人だったんですね。残念。
その後、弁護士.comというサイトで見つけたのが、E弁護士でした。彼女は、DVという言葉が社会に知られる前から、DV被害に遭ったお母さんをしっかり守ってきた先生。E先生とは、結局、5年にわたる長き戦いを繰り広げることになりました。娘が連れていかれて2カ月後から始まった、親権者変更と面会交流の調停でした。
――その間、会えずに苦しかったでしょう?
それがですね、実は保育園でこっそり会っていたんです。引き離されて3週間後かな。電話相談を受けてくれた弁護士に、「面会交流が決まる前? ならば会ってはいけないという規則はないです。どんどん会いに行ってください」って言われて。
――保育園の反応はどうでしたか?
「お母さんたちの送り迎えが落ち着いた後の10分間なら」という条件で、黙認してくれることになりました。引き離されたことを伝えると、一緒に泣いてくれた園長先生と担任の先生だったので、気持ちをわかってくださいました。
――毎朝10分間の面会ですか?
そうです。再会したときは、引き離されてまだ3週間しかたってなかったのに「なんでママ、ここにいるの?」って、すごく不思議そうな顔をされました。10分して、「ママこれからお仕事だから行くね。また明日も来るよ」って約束して、去ろうとすると、泣かれてしまいました。
――聞いていてつらいです。
娘に泣かれるのがつらくて、もう行かないほうがいいかなと一瞬思ったんですけど、泣けるだけ(自分のことを思ってくれるなら)いいのかなとか、いろいろ自分に言い聞かせて保育園に通ってましたね。それで、だんだん慣れてくると笑顔で「バイバイ」って言うようになってきたんです。