仁科友里の「女のための有名人深読み週報」

秋篠宮ご夫妻と国民に「謝らない」小室佳代氏は、話が通じない? 小室圭氏と眞子さまの結婚問題が「解決しない」理由を探る

2021/06/24 22:00
仁科友里(ライター)

羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな有名人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます。

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一言あってもよかったはずでは……(Getty Imagesより)

<今回の有名人>
「息子は全部自分で決めてやるタイプなんです」小室佳代氏
「週刊文春WOMAN」2021年夏号(文藝春秋)

 フジサンケイグループ生みの親、鹿内氏一族について書かれた『メディアの支配者』(講談社)を読んだ。北海道・寒村に生まれた鹿内信隆氏がいかにしてのし上がり、フジサンケイグループのトップとして強権を振るうようになったかが描かれている。信隆氏は美術品のコレクターとしても知られ、箱根にある「彫刻の森美術館」を開くなど、美術に造詣が深かった人物だ。同書ではその理由を、鹿内家にある“狙い”があったからではないかと推測している。

 フジテレビは、“文化芸術のノーベル賞”といわれる「高松宮記念世界文化賞」の授賞式を同局地上波で放送するなど、積極的に“応援”しているが、この賞は財団法人日本美術協会が主催しており、戦前から皇族方が総裁を務められている。文化芸術を口実に、鹿内家は日本最高のブランド・皇室とお近づきになりたかったのではないか、と著者は分析しているのだ。

 そして、同じような思惑を感じさせる親子が、今、皇室を揺るがしている。秋篠宮家のご長女・眞子さまとの結婚問題の渦中にいる、小室圭氏と小室佳代氏だ。


 眞子さまと小室氏は2017年9月に「ご婚約内定会見」を行ったものの、その後、週刊誌によって小室家のさまざまな疑惑が報じられ、18年2月に宮内庁が結婚延期を発表。これから2人はどうなるのか、いまだに先が見えない。だからこそ、国民の関心が高いのだろう。毎日のように眞子さまと小室氏について報じられた記事が、ネット上にアップされる。

 たとえば、今年6月16日配信の「デイリー新潮」は、「小室圭さん、納采の儀の費用が“払えない” 秋篠宮家ご負担案が浮上していた」とスクープ。庶民の結納にあたる「納采の儀」を行うにあたり用意すべき品を示された際に、小室氏が「こんなにかかるんですか?」「母子家庭ということもあって、金銭的な余裕がなく……」と答えたため、秋篠宮さまが費用を肩代わりするおつもりだったというもの。

 この記事が「Yahoo!ニュース」に転載されると、8,000件以上のコメントが集まり、「破談にすべきだ」「俺たちの税金を1円も使うな」といった怒りの声も書き込まれた。眞子さまと小室氏のニュースは、通常のニュースと比べるとコメント数が桁外れに多く、不快感があらわになっているものばかりだと感じる。

 確かに、今の小室氏は叩きやすい。大手銀行に勤めている間に眞子さまにプロポーズしたが、結婚の意志が固まると退職。小室氏は国際弁護士になるために猛勉強しているようだが、「今年30歳になるのにまだ定職についていない」という見方をする人もいるだろう。さらに「週刊女性」(主婦と生活社)が報じた、母親である佳代氏と元交際相手の間で起こった400万円もの金銭トラブルや、今年4月に小室氏が発表した説明文書の中で繰り返された「借金ではないから、払わない」「借金じゃないのに、借金と言われて傷ついた」といわんばかりの文章を読めば、状況証拠的に「眞子さまの一時金目当て」「ロイヤルブランドを利用している」など、「小室家が皇室に近づくための結婚」と見て批判する人がいてもおかしくない。

眞子さま佳子さま プリンセスの新たな旅立ち